撮影日:Sep.17.2015

Stylist Interview:My Best TOOLS

  • cetera AW

“美容師として私が大切にしているモノ”
カットやブローに欠かせないシザー、コーム、ブラシ…
美容師が使う道具は同じもの。でも、道具に託す思いは人それぞれ。
5人のトップスタイリストたちのシザーケースに入っている
厚い信頼を寄せる道具たちは何を語りかけてくれるのでしょうか。



01.河野悌己さん

GARDEN Tokyo

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自分の手を通して表現する、コミュニケーションツール。



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僕のシザーは短くて細く小回りが効くタイプ。こだわりはスライドもブラントもできる1丁2役ということ。ただ、実はまだ開発中で約2年試行錯誤しています。納得いくものを作るのは時間がかかりますね。
例えばブラントカット寄りのシザーはスパッと切れ味がいいけれど、それだと滑らなくなっちゃうからスライドカットには向かない。どこかを良くしようとすると一方が納得いかなくなるので、刃やアームなど細かく改良を重ねている最中です。でも近々、やっと理想の1丁ができる予定で楽しみなんです!
ガーデンはカジュアルなテイストが武器なので、柔らかい質感とか適度な束感を出すのにレザーもよく使います。また振動するプルプルコームはトリートメントを短時間で浸透させることができる優れもの。
去年の12月にNY店がオープン。NYで使っているロールブラシもお気に入りのひとつです。まだ使い始めたばかりですが、初心に戻る道具としてNYで一緒に成長していきたいなと考えているんです。
僕にとって道具とは手先、指です。日本では言葉が通じますが、アメリカでは英語も話せないし、自分の手を通した技術で語りかけるしかない——。お客様との大切なコミュニケーションツールなんです。

ビサのロールブラシ EX3(Medium55mm)
IBIZA HAIR
SRS ステンカットレザー(シルバー/三信 SANSHIN
PuruPuru Comb プルプルコーム/UnG
サンワシザーズ SHD-525(*開発途中)/SANWA JAPAN





02.樋口 いづみさん

apish AOYAMA

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毎日を共にする自分の分身、だからハッピーカラーのピンク。



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シザーはアピッシュモデルで、坂巻哲也プロデュースのもの。うちの特殊な切り方にも対応していて、ウエットでもドライでもすごく使いやすいです。ドライカットでオリジナルのカービングカットというのがあって、これだと髪を傷めずに、なめらかな仕上がりがスムーズにできるんです。普通のシザーだと、キューティクルをはがしてしまったり、また切り方によってはダメージとか枝毛になって、バサバサに。使い方とか切り方を間違うと髪を傷めてしまうので、開発のときに一番こだわりましたね。
コームはカット用と、粗いものとを2本使います。それと、リングコームは美容学校の学生の頃からずっとこの形を使っているので、22年くらいですかね…。パーマを巻いたり、アレンジするときに使用しています。粗すぎると、きれいにコーミングできなくて、細かすぎると、パーマを巻くときにつけたトリートメントやケラチンを逆に取ってしまうので、この粗さの感じがちょうどいいんです。
ツールは毎日を共にしている家族。触ってる時間も長いので、自分の分身みたいな感じですね。

コーム /ラミィードール689
コーム /CPC COMB
レジェンダシザー ap-60 )/エスツー
コーム No.1 /ニューデルリンコーム


03吉田 潤さん

HAIR ISM

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完全オリジナルのシザーはブレない美の匠の証。



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最近のハサミは柄の部分を曲げたり、アングルをつけて切りやすくなっていたり、美容師サイドに寄り過ぎているのかな。そうするとハサミに合わせてフォームが崩れてしまう。でも、自分の体を分度器や定規にして正しいフォームを身につけないと、教わった技術がブレてしまうんですね。昔も今もベーシックは変わらないですから。
それで開発に開発を重ねて完全オリジナルのハサミを作ったんです。鍛造仕上げといって、職人さんが一丁一丁手作りで焼きの入っている特別な仕上げです。切れ味と刃の逃げ方にこだわり、ひっかからないように切り口をよくしているので、入れた力がそのままダイレクトに刃先に伝わります。店ではお揃いで使ってます。
お揃いって、実は一番大切。なぜなら、同じ道具で技術が一本化できるから。
ハサミは美容師にとって一番お金を稼いでくれる大切なツールなので、やっぱりいいものを使っていきたいです。母から譲り受けたつげ櫛も「ウルフズヘッド」のシザーケースも道具は自分のすべてを表現するもの。髪は女性の命ですし、来てくださるお客様に対して、きちんと手入れした本物の道具でお迎えすることを心がけています。

つげ櫛/非売品
シザー(ST-60・V-40)
ともに/吉田美容鋏
シザーケース(参考商品)/ウルフズヘッド



04.楢村 太典紀さん

GLAD.

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長い長い時間をかけて絆を深めていく友のように。

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シザーは試し切りでいろいろなタイプを何丁も切ってみて選んでいます。ウエットはチョップを深く入れても毛が逃げずに、つかまえながら柔らかくスパッと切れるのが特徴ですね。ハンドルや長さをオーダーしていますが、切れ方の合わせ(調整)がちょうどいいんですよ。このセニングが気に入っているのは、「切られている感」がまったくないところ。引っかからないから痛くないです。あと、常にVの字にスッスッとカットされるから逃げながら切れて、削いだときにラインが出ないのがいいですね。
ちょっとこだわっているのはシザーケースでしょうか。「シルド レザーワークス」さんにお願いして、うちのスタッフは全員こちらでオーダーしたものを使ってます。皮の種類も色も好きなものをセレクトできるので、ひとりひとりみんな違うんですよ。
自分はサーフィン好きなのでユーズド感を出した鮫皮をベースにハサミを取り出すところを斜め横にして、かさばらないように、シンプルで薄めにしました。こういう道具は一生ものだし、使う人の個性が出るので楽しいですね。
オリジナルのシザーは、タイヤのホイール加工と同じステンレスに特殊なコーティングをしているので、とにかく丈夫で長持ち。研ぎに出すのは通常1ヵ月くらいのサイクルなのが、これなら3ヵ月から半年くらい持ちます。あとは、ハンドルの位置。一般的なシザーは指の位置が平行なんですが、以前に親指を痛めたので、ちょっとずらして少しの力で親指の動きで開くようにしています。指に負担がかからないので、疲れなくなりました。このシザーは店がオープンしてから4年くらいずっと使ってます。頻繁に研がない分、摩耗しないのでまだまだいけますよ。

コームはベーシックなタイプで基本白ですね。白だと毛を見やすいので、細部のカットにいいです。ロールブラシは持ち手が手になじむもの。手に持ったときの感触ですね。軽くて髪のくいつきがよく、回転させやすいブラシを使います。
道具にはそんなにこだわりがなくて、昔から使っていたり、使いやすいものが多いです。よりシンプルに、使いやすいものを追求して、ミニマムにムダがないのが一番いいんじゃないでしょうか。

TRACKS SCISSORS(DIA63・BLOW13)
ともに トラックス
シザーケース(参考商品)
シルド レザーワークス



05.中澤 保人さん

macaroni coast

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使いやすさを追求したら、答えはミニマムでシンプル。


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オリジナルのシザーは、タイヤのホイール加工と同じステンレスに特殊なコーティングをしているので、とにかく丈夫で長持ち。研ぎに出すのは通常1ヵ月くらいのサイクルなのが、これなら3ヵ月から半年くらい持ちます。あとは、ハンドルの位置。一般的なシザーは指の位置が平行なんですが、以前に親指を痛めたので、ちょっとずらして少しの力で親指の動きで開くようにしています。指に負担がかからないので、疲れなくなりました。このシザーは店がオープンしてから4年くらいずっと使ってます。頻繁に研がない分、摩耗しないのでまだまだいけますよ。 コームはベーシックなタイプで基本白ですね。白だと毛を見やすいので、細部のカットにいいです。ロールブラシは持ち手が手になじむもの。手に持ったときの感触ですね。軽くて髪のくいつきがよく、回転させやすいブラシを使います。
道具にはそんなにこだわりがなくて、昔から使っていたり、使いやすいものが多いです。よりシンプルに、使いやすいものを追求して、ミニマムにムダがないのが一番いいんじゃないでしょうか。

コーム /ラミドール689
macaroni coastオリジナルシザース /ネットワーク
エアポケットブラシWRH-46 ベーシックタイプ(ロールブラシ)/Shoji Works