May.19.2017

Making Cover Look

ガモウニュース5月号 撮影の舞台裏☆古城 隆氏&川口 展弘氏(前編)

こんにちは、ガモウニュース編集担当です。
初夏の光や爽やかな空気感を味方につけた女性は、より美しく輝いて見えます。
今号のGAMO NEWS、テーマは「Prism」。カバー&ヴィジュアルを手がけていただいたのは、
20周年のアニバサリーイヤーを迎えた、DADA CuBiCの古城 隆氏と川口 展弘氏です。
コンセプチュアルな雰囲気の作品。写真の中の人物は、あなた?それとも…。





古城氏と川口氏がイメージする「prism」とは?



古城 「prism」というテーマに関して言えば、光は形での表現が難しいので色の配色やコントラストなど、色で表現する部分が強く出ていると思います。今回は、一度撮影した作品を「客観的に見る」というのがもう一つのテーマで二度撮影を行いました。いつもクリエイョンをする時は、絵づくりよりもヘアデザインで勝負したいという気持ちが根底にあるのですが、今回は視点を変えて、自分たちの強みをベースにもう一歩ひねったところで面白い絵を創ろうというのが狙いです。

20周年を迎えたことも今回のコンセプトにつながっていると思います。20年というと、すごく長い歴史ではありませんが、短くもありません。最近、自分でも「20年経ったサロンのあり方」というのを考えます。年数が経つにつれ、美容師で言えばキャリアが長くなるにつれ、より自分を客観視することが必要です。20年経った「DADA CuBiC」には、客観的に自分たちの仕事を見て、そこから新たな進化を目指していくことが必要なのかなと思っています。





表紙・コンテンツの作品

20170419_GAMONEWS18679


中面の作品(右)

20170419_GAMONEWS18701


中面の作品(左)

20170419_GAMONEWS18696




デザインの組み立て方



古城 最初にやりたいことを決めたら、それに合ったモデルさんを決めます。特に地毛で素人のモデルさんを使う場合は、そこでヘアのテンションが決まるのでモデルさんありきですね。今回はこういう3人だからこういう雰囲気がいいなという風にデザインを考えていきます。今回は3ページあるので違うバリエーションでデザインを見せたいと思いました。

川口 カラーについて、古城とあまり細かいやりとりはしません。いつもは女性像をテーマに、ざっくりと「クールな感じ」、「モードな感じ」という風に2人で決めてからカラーデザインを考えていきます。しかし、今回は、「客観的に見る」というアート的な作品だったので、まず絵づくりを考え、一枚のポートレイトの中でヘアの色の要素をどう見ることが出来るかを意識しました。絵として日常的なところから少し離れた色味や明度を出し、客観的に写真を見ている人がどう感じてもらえるかを頭の中にイメージしました。そういう意味で、今回は感覚的にカラーをしている部分があります。現場の空気感や古城の気分もあると思うのですが、自分の想像とはちょっと違うものが出来てくることが撮影の面白いところです。今回は、出力された時の見え方も違うというのがさらに面白いところだと思います。


P1420353

P1420383



カット・スタイリングのポイント



古城 ブルーのヘアはマッシュベースです。バングの重さと丸さにポイントを置き、動かした時にラフな動きが出るようにカットしています。シンプルですが、ちょっとしたズレができるように切っています。


P1410897のコピー



イエローのヘアは、これこそシンプル。顎のラインのボブですが、バングを少しワイドにして、そこにかかってくる毛を少しだけアシンメトリーにしています。これは動かした状態をイメージして切っているので写真で見る限りではわからない細かなこだわりです。

P1420022のコピー



ブラックのヘアは、ミニマムなショートのレイヤースタイル。レイヤーをあえて動かさず、コンパクトに。バングのほんのちょっとした厚みをレイヤーの中に創っています。バングがポイントで、そこにどんなリズム感でラインを創っていくかというのがシンプルだからこそ、こだわったところです。

いつもの撮影なら、もう少し切り込むデザインが多いのですが、今回はあまり力を入れ過ぎず、極力「シンプル」を心がけました。全体的な絵としての見え方を一番重視して、あえてヘアを強くしすぎずに普通っぽい感じをどう面白く見せるのかにこだわりました。派手なデザインではありませんが、細かいところにはこだわる。それがサロンワークでもデザインの質につながってくると思っています。


P1420034

P1420037のコピー修正



ヘアカラーのポイント



川口 ブルーのヘアは、なんどもブリーチを重ねてやっているモデルさんなので3、4回ぐらい全体的にブリーチして15レベルまで全体的に明るくしました。そしてアルカリカラーで根元を7レベルのグレー系で染めつつ、毛先は黄味消す程度にアッシュを乗せてプラチナブロンドのようなハイトーンに。その後は塩基性カラーで色を補正して鮮やかさを出していき、毛先にブルーとパープルを入れました。古城がバングをしっかりつくっていたので見せ場はここかなと思い、バングに横の線を入れたのがこだわりポイントです。通常はホイルワークをすると髪の毛の縦の流れに入れていきますが、今回は両方を入れています。
 
イエローのヘアは、モデルさんが過去に黒染めをしていた履歴があるので、2回ブリーチし、できる限り黄味を削っていきました。彼女は顔立ちや肌の色的に寒色は雰囲気ではない。かといって暖色にすると甘くなり過ぎるので、中間色の黄色に。高彩度の黄色を主張するように出すというより全体的にブレンドするように馴染ませながら、ホイルワークで入れていきました。根元は8レベルのグレーで、毛先は12レベルのピンクパールを乗せました。アッシュを乗せると寒色になり、印象がクールになってしまうので、黄味をマイルドに抑える意味でピンクパールを使っています。

ブラックのヘアは、黒染めをしているショートなので、バングにポイント的に赤を入れることで表情をつけています。バングだけ少し脱染をして塩基性で赤を乗せました。
 


P1410994のコピー
 



続きは、メイキングインタビュー(後編)をご覧ください。
クリエイティブをやることの意味、次の20年に向けて目指すこと、 若い美容師さんへのメッセージを伺いました!


COVER LOOK BY
TAKASHI KOJO & NOBUHIRO KAWAGUCHI_DADA CuBiC


HAIR/TAKASHI KOJO(DADA CuBiC)
COLOR/NOBUHIRO KAWAGUCHI(DADA CuBiC)
MAKE-UP/ASUKA TSUTSUMI(DADA CuBiC)
FASHION STYLIST/DAN
PHOTO/YOHEI KICHIRAKU


プロフィール

古城 隆
2000年、DADA CuBiC入社。2002年、三都杯グランプリ受賞。2004年よりD.D.A.講師を務める。これまで多くの業界誌にて連載ページ・作品ページを担当。2011年には植村氏との共同著書「Basic Cut Bible vol.1」を新美容出版㈱より発刊、2013年には「正確なフォルムコントロールのための スライス徹底マスター」を㈱女性モード社より発刊。現在はサロンワークの傍ら、ショー・セミナー等の教育活動も積極的に行っている。


川口 展弘
1998年DADA CuBiC入社。2003年、渡英。2006年、帰国。これまでカラーリストとして、植村氏の作品にも数多く携わり素晴らしい作品を残してきた。業界誌では作品ページはもちろんのこと、連載ページも担当し誌面やセミナーを通して、その技術に裏打ちされた繊細なデザインを披露。 質の高いカラー技術を伝える教育活動にも力を入れている。


DADA CuBiC
http://www.dadacubic.co.jp