Sep.22.2017

Making Cover Look

ガモウニュース9月号 撮影の舞台裏☆DRAPE_MASATO氏

GAMO NEWS、今号のテーマは、「Neo Classic(ネオ・クラシック)」。
クラシカルな柄やアイテムを現代の感覚で自由に着こなすのが、今季ファッションのトレンド。そんな装いに相応しく、モード感あるスタイルを表現いただいたのは、北海道・帯広『DRAPE』のMASATO氏。マニッシュかつレディライクな女性像をお楽しみください。




MASATO氏がイメージする「Neo Classic」とは?



テーマをいただき、まずは「クラシカル」というもののイメージをもう一度、自分の中で掘り下げていくことから始めました。

日本人が好きな60年代のファッションでいうとファッションアイコンはヘップバーンからTWIGGYへ。ヘアはセットスタイルからカットスタイルに移行してきた時代です。今見ても可愛い、この時代のヘアスタイルを現代と融合させるには、ドレッシーな衣装よりもリアルでカジュアルなファッションに落とし込む方が良いと考えました。セットスタイルだとお出かけ感が出てしまうので、3点とも昔ながらの面をキレイに出したカットスタイルに、ちょっとアレンジを加え、バランスに気を遣いながら創りました。

元々、僕はクラシカルなものが好きなので、サロンワークでも強い女性というよりは、少しふわっとした、柔らかい女性像を得意としています。今回もその方向で女性像をイメージしました。





表紙・コンテンツの作品

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中面の作品(右)

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中面の作品(左)

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カット・カラー・スタイリングのポイント



3スタイルとも仰々しくならないよう、キレイめカジュアルなファッションにヘアを合わせていきました。60年代のスタイルでは、セットスタイルのシニョンだとウエイトは下。カットスタイルだとウエイトは上になり、トップにボリュームがあるスタイルが多いのですが、そのまま創ってしまうと古い感じがしてしまうので、ウエイトの位置を上げたり、下げたりしてボリュームの位置をクラシカルを感じて今っぽいバランスになるように意識しました。


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カラーは、一色やハイライトを全頭に入れるよりは、最小限のカラーリングで意図していることが伝わるようにさりげなく入れた方が今っぽいのかなと思いました。フェイスラインとアウトライン、サイドから見た時にポイントで見えるように入れています。ほぼサロンワークの仕事の感じですね。

スタイリング剤は多く使うとテカリが出てしまうので、毛先の束感を強調する程度にしか使っていません。


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絵づくりで意識したこと



中面の作品で、モノクロとカラーに画面を分割しているのは、クラシカルな雰囲気と今見てもかっこいいと思える新しさの融合をグラフィックでも表現できないかと思ったからです。また、一つの絵として見た時に、ヘアだけが突出することなく、トータルでファッションとして見てもらえるよう意識しました。


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サロンでクリエイティブに取り組む理由



僕は、東京、NYでのサロンワークを経て、地元の帯広にて2008年に『DRAPE』を開業しました。現在でも1ヶ月半周期で東京での仕事を続けながら、サロンワーク、クリエイションに取り組んでいます。

僕が東京から帯広に帰って来た時、まず驚いたのは、サロン市場が価格競争でしかなかったことです。広告として打ち出しているのもサロンの内装とメニューの価格しか出していない。クリエイティブ作品はもちろん、サロンスタイルも載せていないため、選ぶ側(お客様)が何を基準に選んだらいいのかわからない感じのサロンばかりでした。

そこで当店では、自分たちのサロンが何をしたいのか伝えるため、クリエイティブ作品を撮り、女性像を打ち出す必要性があると感じたのです。

まずは、地域でカメラマン探しから始めました。少しずつ共感してくれる人たちを集めて撮影をし、必ず広告やホームページ、SNSに作品を載せるようにしました。都会に住んでいた時に有名店に行っていたというお客様も多く、帯広には「満足できるお店がない」という話もよく聞くのですが、今では、そういった美意識の高いお客様にも多く来ていただけるようになりました。


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自分の背中を見て、スタッフからも自然と「撮影をやりたい」という声が出てくるようになったので、今、少しずつ教えながら取り組んでいるところです。 5月末にサロンをリニュールオープンした際、店内に撮影スタジオも併設しました。 営業後の時間帯に撮影ができるスタジオが地域になかったので思いきって作ってしまいました。コンテストのための作品撮りはもちろん、営業中に若いスタイリストたちがカットを終えたお客様をサービスで撮ることもあります。特に10代のお客様には好評でInstagramなどで発信してくれるので宣伝にもなっています。


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帯広の美容師は、アシスタントの時は練習をしますが、スタイリストになってしまうと練習をしない傾向にあります。当店のスタッフには、クリエイティブフォトは創らなくてもいいけど、サロンスタイルフォトが創れなければ自分を売ることはできない。そこは絶対にやらなくではいけないと言っています。また、この地域で売れているからいいと思うのではなく、ど真ん中に行って勝負できるぐらいの力がないといけないことも伝えています。

スタイルについては「自分が創りたいものを創りなさい」と言っています。ストリートを創るのが得意、コンサバが得意…というように、各スタイリストが好きなスタイルをきちんとしたレベルで提供できるセレクトショップのようなサロンにしていきたいと思っています。


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若い美容師さんにメッセージ



これを読んでくれているのは地方のサロンのスタッフも多いかと思いますが、当サロンででは、「地方だから」と勝手に諦め、思っているだけで行動をしないスタッフも当初は多かったのです。

例えば、作品を創りたいと思っているけど、カメラがない、モデルがいないと言う。でも、それを言い出したらきりがないので、自分がやると決めたらカメラを買い、モデルを探して撮るしかない。そこからまた見えてくるものがあるから、まずは思ったことをやってみよう。場所というのは実は関係がなくて、想いと行動力だけあればどこにいても出来ると僕は思っています。

ガモウ北海道さんで、クリエイティブフォトのセミナーをやらせてもらうようになり、他のサロンからも「撮影をやりたい」という若いスタイリストたちが徐々に増えてきました。そういった意欲ある美容師を巻き込んで、年1回、合同でフォトコンテストを開催しています。今年はH.H.Aにも多くのエントリーがありました。徐々にクリエイティブの熱が高まっていけばいいなと思います。

環境の違いはあると思いますが、最初に「美容師になりたい」と思った時の気持ちを忘れず、諦めないでやって頑張ってほしいですね。続ければ必ずいいことがあると思うので。僕も皆さんと一緒に頑張っていきます!



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COVER LOOK BY
MASATO_DRAPE


HAIR/MASATO(DRAPE)
MAKE-UP/TAKASHI HOSHI(SIGNO)
FASHION STYLIST/YUKINO
PHOTO/KAZUTOMO NAGASUKA




MASATO_モノクロ


プロフィール

MASATO
東京、NYでのサロンワークを経て、地元の帯広にてDRAPEを開業。上質にこだわり洗練されたスタイルを常に発信し続け、お客様に日常の喜びを提供している。現在でも東京での仕事を続けながら、サロンワーク、クリエイションに力を注いでいる。2013年、14年、15年、16年とJHAエリア賞に4年連続ノミネート。2014年、H.D.C優秀ジャーナル賞、2015年、H.H.Aグランプリ受賞・最優秀デザイナーズ賞をダブル受賞など数多くの賞歴を持つ。

http://www.drape-obihiro.jp