女子体操選手 畠田 瞳さん・畠田千愛さん

Professional InterviewJul.29.2020

INTERVIEW WITH
HITOMI HATAKEDA・CHIAKI HATAKEDA 
女子体操選手 畠田 瞳・畠田千愛

姉妹で東京五輪出場を目指す!
日本トップの熱い思い。

日本女子体操界の注目の的、畠田姉妹(セントラルスポーツ所属)。姉の瞳選手(19)は2018年、2019年世界選手権の日本代表。2019年世界選手権の団体総合では、得意の段違い平行棒で安定した演技をみせ、日本女子チームの東京オリンピック団体出場権獲得に大きく貢献。今季からシニアに参戦する妹の千愛選手(16)は、得意の床でG難度の大技をこなし「ひねり姫」の愛称を持つ、女子体操界の新星です。両選手ともに東京五輪の最有力候補としてナショナルチームに選出され、五輪同時出場が期待されています。


写真左から、畠田 千愛さん、畠田 瞳さん

 

両親ともに元体操選手という“体操一家”に育ち

父親はバルセロナオリンピック団体総合の銅メダリスト、畠田好章氏。またコーチを務める母の友紀子さんも元ユニバーシアード代表の体操選手という“体操一家”。体操を始めたきっかけについて次のように話す。

「小さい頃から父が勤務する大学の体育館でトランポリンをして遊んでいましたが、体操競技にはあまり興味がありませんでした。きっかけは、小学校2年生の終わりに道徳の授業で『ドラえもん』の作者、藤子・F・不二雄さんの物語を学び、漫画一筋の人生に感銘を受けました。自分の人生に置き換えるとしたら身近にあるのは「体操」かなと思い、本格的に始めてみたいと思ったのです」
千愛「両親もお姉ちゃんも体操をやっていたので、小学校に入る前から色々な体育館に行かせてもらっていました。遊びながら自然と本格的な体操に入っていった感じです」

体操競技の魅力は個々の感情を表現できるところ

学校が終わると練習場に直行。一日の練習時間は約5時間で、一回の練習で500mlのペットボトル1本分の体重が減るほどのハードな運動量なのだとか。ほぼ365日、体操漬けの日々を送っているお二人ですが、苦にはならないと言います。体操競技のどんなところに魅力を感じているのでしょうか?

「女子の体操は床運動や平均台にダンスの要素が入っていたり、ジャンプやターンなどの技でも美しさが求められる競技で、各選手の個性が表れるところが魅力です。私は演技力や美しさを磨くために過去の試合の映像などを見て研究しています」

千愛「体操はタイムで競うものではないので、自分の感情を表現できるところが魅力だと感じています。床の曲は2年に1回、変えているのですが、曲に合わせて笑ってみたり、審査員を睨むような顔を見せたり、演技中の表情にも気をつけています」

 

姉妹で切磋琢磨しながら、リスペクトし合う存在

姉妹でありながら、世界の大舞台でライバルとして切磋琢磨しながらリスペクトし合う素敵な関係。互いのことを次のように評価しています。

「妹は、特に平均台と床のジャンプの高さを見ても、海外選手にも負けないぐらいの能力があるので、すごいなと思っています。姉妹で体操をやっていて良かったと思うことは多くあります。試合の時には安心感がありますし、練習では、不得意なものが正反対なので、教え合うことができるのが利点だと思います」

千愛「お姉ちゃんは、日本の選手の中でも特に確実な安定性があります。自分にはない分、憧れもあるし、私もそういう試合が一番したいと思っています。姉妹というより、うちは家族全員が体操をやっているので、分かり合えることが多いし、遠征とか全日本の試合でも家族が会場に揃うことが多いので、良い思い出になっています」

それぞれ「オリンピック」という大舞台をいつから目指すようになったのでしょうか。

「体操を始めた頃から目標にはしていましたが、夢のまた夢という感覚で、自分がオリンピックに絡むことはないと思っていました。本格的に意識し始めたのは2016年のリオデジャネイロオリンピックの辺りからです。

千愛「お姉ちゃんがリオの代表入りを目指す姿を見ていて私も意識し始め、自分が出場できる年齢に近づくほどにワクワクし、期待感が高まっていきました」

女子体操界を直撃したコロナショック

しかし、新型コロナウィルスの影響で、東京五輪は来年の夏に延期が決定。今年は代表選考にも関わる世界大会が全て中止という状況になっています。多くのアスリートと同じく2020年の夏に標準を合わせて相当な集中力と緊張感を持って挑んでいただけに、一時は初めて「体操を辞めたい」と思う気持ちにまでモチベーションが下がってしまったと言います。

「試合に出ることが楽しくて続けてきたので、正直、このような状況になって体操を続けていくことに意味があるのか考えてしまいました。自粛期間中は所属するクラブで数時間だけ練習することができたので、演技の感覚は落ちていません。『いつ試合があるか分からないから準備はしておこう』と、自分に言い聞かせながら練習に励んでいました」

千愛「今、一番つらいのは、楽しみにしていた試合や行事が全てなくなっていることです本来であれば試合シーズンなので新しい技の練習はできませんが、この期間を生かして苦手な種目を強化しています。『来年までにもっと強くなれるチャンス』だと母に言われ、ポジティブに捉えることができました」

休みは二人でスイーツ巡り。ヘアやメイクにこだわりも

オフの日は10代の女性らしく、二人でスイーツ巡りや料理をするのが楽しみ。エピソードから仲の良さが伺えます。

「自粛期間中は、家を手伝う時間があったので、妹と交代で夕食を作っていました。うちの家族は麺類が好物。特にうどんが好きです。食事制限はしていませんが、試合前は油ものを避け、炭水化物をとってエネルギーをつけるようにしています」

才能と実力もさることながら、華麗でフォトジェニックなルックスにも視線が集まっています。ヘアやメイクのこだわりはあるのでしょうか?

「競技では目力をつけるようなメイクを心がけています。ヘアは結べる程度の長さをキープしていますが、少し長めに伸ばした時はお団子ヘアにしてみたり、その時の気分によって変えています。髪留めは、自分で銀色のピンにマニュキュアで色をつけ、ラインストーンなどを乗せて作っていました」

千愛「私は身長が低いので、高く見せるために高い位置でお団子ヘアにしています。でも、本当は小さい頃にしていたポニーテールにしたいなという思いもあります。シュシュは目立つので試合着(レオタード)と色を合わせて統一感を持たせ、勝負の意味を込めてピンは金色をつけるようにしています」

読者へメッセージ。最高の演技を皆さんに届けたい!

最後にGAMO NEWSの読者に向けたメッセージをいただきました。

「今は、来年の東京オリンピックに向けて二人で一緒にオリンピックの代表に選ばれることを目標にしています。もし出場することが出来たら、オリンピックの舞台で自分の武器でもある安定した演技を皆さまにお見せしたいと思います」

千愛「皆さんが体操を見てくれる日のために、最高の演技ができるよう、練習を頑張っています。楽しみに待っていていただけたら嬉しいです」

 Profil
畠田 瞳(はたけだ ひとみ)
2000年9月1日生まれ、東京都出身。小学校3年生から体操を始める。2019年5月NHK杯体操選手権兼世界選手権代表選考会において個人総合3位。2019年ユニバーシアード(イタリア)個人団体総合を含む4つの金メダル獲得。日本体育大学荏原高等学校卒業。早稲田大学在学中。
アミューズ公式サイト
https://artist.amuse.co.jp/artist/hatakeda_hitomi/

畠田 千愛(はたけだ ちあき)
2004年7月14日生まれ、東京都出身。小学1年生から体操を始める。2017年12歳以下全国大会 全種目1位。2018年カナダ女子体操International Gymnixジュニアカップ 総合8位。2019年NHK杯体操選手権兼世界選手権代表選考会において個人総合3位。
アミューズ公式サイト
https://artist.amuse.co.jp/artist/hatakeda_chiaki/

セントラルスポーツ公式サイト
https://company.central.co.jp

 

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