歌手 三阪咲さん

17歳、高校生。等身大の気持ちを綴ったリリック。聴く人の心に真っ直ぐ届き、背中を押してくれるようなポジティブな歌声。それは、誰もが人生の主人公として全力で生きていることに気づかせてくれる。メジャーデビュー前ながら、TikTokでは関連動画再生数が約5億回、YouTubeにアップされている歌唱動画も合計約5000万再生を超えるなどSNS世代を中心にバズりまくりの実力派シンガー、三阪咲さん。無限大の可能性を秘めた彼女のバックボーンと今を聞いた。

「RAISE YOU UP！」
Live Streaming 2020 in Summer

路上ライブで鍛え抜いた歌声

 幼少の頃からダンス・ギターを習い始めた三阪さん。11歳の時、通っていたダンススクールで開催されたボーカルコンテストの出場を機に自信をつけ、本格的に歌手を目指すことを決意した。

家族の協力を得て地元大阪を中心に路上ライブやライブハウスなどで積極的に音楽活動を開始。幅広い層に聞いてもらえるよう、オリジナル曲に加え、憧れのアーティストなど数十曲のカバー曲を携えてリクエストに応じた。ライブを行うごとに10人、また10人と徐々にファンが増えていったが、思う以上に「人に届かない」というジレンマに悩んだことも。

「こんなに長く続けているのに無理だなと思って一回、辞めたかけたこともあります。でも、諦められるような夢ではないことが分かった。そのことを自分で理解して、また一歩を踏み出せました。周囲の励ましも大きかったですね」

音楽番組の出演から、全国高校サッカー
そして、コロナ禍で製作した 『After Rain』

大きな転機となったのは、2019年1月に出演した歌番組。歌唱対決形式で行われる番組の決勝で審査員を魅了した歌唱力、表現力が話題になり、それまで千人弱だったSNSのフォロワーは日に日に伸び続け、現在Twitterのフォロワーは14万人超、Instagramのフォロワーは約17万人に達している。

2019年12月には、自身初の全国流通盤EP『Every day, Every night』をリリース。全国モールツアーも 開催した。さらに、同年10月には、第98回全国高校サッカー選手権大会の応援歌を、現役高校生では初の史上最年少で担当。今年1月の決勝大会では埼玉スタジアム２００２にて約６万人の前で堂々と歌唱を披露した。今夏はライブを精力的に行うはずであったが、コロナ禍で次々と中止になってしまった。

「夏に初めて無観客ライブの生配信を行ったのですが、新しい形の表現にチャレンジすることが出来てワクワクしました。また皆さん、家にいる時間が長かったのでYouTube等で色々な方に聞いていただくことが出来き、それも良かったかなと思っています」

先月7日には待望の2ndEP『After Rain』が発売された。ABEMA『今日、好きになりました。』の主題歌や人気ドラマの主題歌になった曲も収録されており、聞き応えのある一枚になっている。

「今までのジャケットを振り返ると、私ってこんなに変わるんだ！ って思うぐらい見た目が変化しているけど、声も変わってきています。今回の収録曲は一曲ごとに曲調も違うし、歌い方も変えているので成長過程を感じていただけると思います」

第98回 全国高校サッカー選手権大会 決勝（2020年1月）

One Man Live 2020「RAISE YOU UP！」@渋谷WWW X（2020年2月）

ヘアチェンジをするのが大好き

プライベートではストリート系のファッションが多いというが、美容も大好き。

「私、めっちゃ髪型を変えたり、アレンジをするのが好きなんです。ロングをバッサリ切ったのは高１の６月。身長が170センチあるのでショートにしたらスタイルが良く見えるかなと思って（笑）。今はウルフカット。美容師さんに相談してアレンジが可能な長さにしてもらいました。美容室に行ったら1・5倍増しで可愛くなれるし、自信を持ってステージに立つことが出来る。ヘアメイクさんや美容師さんにはいつも感謝しています。高校を卒業したら、ハイライトとかインナーカラーとか派手なヘアカラーにも挑戦してみたいですね」