インプットのススメvol.5
スマホで手軽にトレンドを知ることのできる今だからこそ、 劇場や美術館でじっくり作品と向き合う時間を持ちませんか。作品創りやサロンワークのヒントに、 お客様とのコミュニケーションにお役立てください!
PICK UP Cinema
『ハウス・オブ・グッチ』
3代目社長暗殺事件で明らかになる
華麗なる一族の光と影
1995年3月27日、ミラノでファッションブランド「グッチ」の3代目社長マウリツィオ・グッチが銃撃され、命を落とす。衆人環視の中の事件にもかかわらず犯人の特定は難航したが、やがて明かされた実行犯の黒幕は、マウリツィオの妻、パトリツィア・レッジャーニだった。
1921年にグッチオ・グッチが創業したファッションブランドは、代々ファミリー経営を行い、成功を収めていたが、一族の間では経営や株をめぐる争いが絶えなかった。豪華なファッションに身を包み、セレブ生活を謳歌するパトリツィアは、メディアでの注目度も高く、徐々にグッチ家での地位を高めていたが、マウリツィオと意見の相違で対立することも多く、事件当時は別居しており、ほかの女性との再婚を望む夫に離婚を迫られていた。
華やかなファッション界を舞台にした、センセーショナルな事件をリドリー・スコット監督が映画化。一族の崩壊の元凶となるパトリツィアにミュージシャンのレディー・ガガを配し、マウリツィオにアダム・ドライバー、さらにアル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジャレット・レトなどハリウッドを代表するオスカー俳優陣が脇を固める。
映画以上に映画のような実話を彩るのは、グッチのアーカイブから選ばれたドレスをはじめとする、衣装や小道具などのアイテム。本作の製作にグッチが協力し、歴史的なアーカイブの数々を提供しているという。1970~80年代のグラマラスなファッションもみどころのひとつだ。
鑑賞point
GGパターンのドレスに身を包むパトリツィア。
レトロでゴージャスな衣装に合わせたヘアメイクも要チェック。
『ハウス・オブ・グッチ』
監督/リドリー・スコット 出演/レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、 ジャレット・レト、ジェレミー・アイアンズほか 製作/2021年、アメリカ 配給/東宝東和/2022年1月14日(金)より全国で公開
https://house-of-gucci.jp/
『ウエスト・サイド・ストーリー』
スティーブン・スピルバーグ監督が伝説のミュージカルを映画化。
1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求める多くの若者たちがいた。敵対するジェッツとシャークスという2つの移民系グループの闘争の中、シャークスのリーダーの妹マリアはジェッツの元リーダーのトニーと出会い、一瞬で恋に落ちるが…。1957年にブロードウェイ・ミュージカルとして誕生、後に映画化もされた『ウエスト・サイド物語』を再び映画化。レナード・バーンスタインによる「トゥナイト」などの名曲にのせて、新たなキャストたちが伝説のミュージカルに新たな息吹を吹き込む。
鑑賞point
1950年代のレトロなヘアスタイルや
グループカラーをモチーフにした 衣装がかわいい!
『ウエスト・サイド・ストーリー』
製作・監督/スティーブン・スピルバーグ 出演/アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デ・ボーズ、マイク・フェイスト、デビット・アルバレス、リタ・モレノほか 製作/2021年、アメリカ 配給/ウォルト・ディズニー・ジャパン/公開延期が決定 2022年2月11日(金)より全国で公開
https://waltdisneystudios.jp
PICK UP Art
『クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]』
クリスチャン・マークレー 《フェイス(恐れ)》 2020 コラージュ 30.2 cm × 30.3 cm
© Christian Marclay. Courtesy Gallery Koyanagi, Tokyo.
1979年にターンテーブルを使ったパフォーマンス作品を発表し、前衛的な音楽シーンの重要人物として一躍知られるようになったクリスチャン・マークレー。視覚的な情報としての音や、現代社会において音楽がどのように表象され、物質化され、商品化されているかといったテーマに焦点を当て、聴覚と視覚の結びつきを探る作品で、美術の分野でも活躍してきた。国内初の大規模展である本展では、初期の作品から最新作までを展示、彼が既存の世界をどのように翻訳し、リミックスしてきたのかに迫る。
鑑賞point
“音を見る/イメージを聴く”作品は、
まさに体感するアート。
創造意欲をかき立てられるはず。
『クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]』
会場/東京都現代美術館 企画展示室1F 住所/東京都江東区三好4-1-1(木場公園内) 期間/2021年11月20日(土)~2022年2月23日(水・祝) 時間/10:00~18:00 ※展示室入場は閉館の30分前まで 休館日/月曜(1/10、2/21は開館)、12/28~1/1、1/11 観覧料金/一般1,800円、大学・専門学校生および65歳以上1,200円、中高生600円、小学生以下無料 ※本展チケットで「MOTコレクション」も観覧可。 お問い合わせ/050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/christian-marclay/
『ザ・フィンランドデザイン展―自然が宿るライフスタイル』
フィンランドの美しい自然から生まれたデザイン
1917年にロシアから独立したフィンランドは、1930~70年代にかけて多くのデザイナーやアーティスト、建築家が登場。その色彩にあふれたデザインは国内外で愛され、今も時代を超えて親しまれている。本展ではヘルシンキ市立美術館(HAM)監修のもと、フィンランド各地で継承されてきたコレクションから選りすぐったテキスタイルやガラス工芸、陶磁器、家具などのプロダクトとともに、同時代の絵画など約250点と関連資料約80点が集結。創造に満ちたデザインの数々を紹介する。
鑑賞point
マリメッコやアアルトなど、
親しみのあるデザイナーたちの
インスピレーションの源も興味深い。
『ザ・フィンランドデザイン展―自然が宿るライフスタイル』
会場/Bunkamura ザ・ミュージアム 住所/東京都渋谷区道玄坂2-24-1 期間/2021年12月7日(火)~2022年1月30日(日) 時間/10:00~18:00(金・土は21:00まで) ※入館は閉館の30分前まで 休館日/1/1 観覧料金/一般1,700円、大学・高校生1,000円、中学・小学生700円、未就学児は無料 備考/会期中の土日祝および1/24~30はオンラインによる入場日時予約制 お問い合わせ/050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_Finland/
※状況により、 映画の公開日・展覧会の開催期間・開館期間などが変更になる場合があります。 ※ガモウでは、チケットのお取り扱いはございません。
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