GAMO NEWS今号のテーマは、「チルしよう」「チルな曲」など若者言葉としても多用されている『Chill』。
カバー&ヴィジュアルを手がけていただいたのは、 和歌山県御坊市の『cocolo hair』オーナー、小池 直史氏。美しい海が見える別荘サロン『salon lull』は、まさに“Chill”な雰囲気です。 スタジオの空気をChillでPeacefulに変えた、撮影の裏側をお楽しみください。
小池氏がイメージする テーマ『Chill』とは
—テーマから、どのようにイメージを展開されたのですか?
Chillは「まったりする」といった意味だけではなく、いろいろなシチュエーションがあると思います。なので、今回は「Chillで○○」というサブテーマを設けてイメージしていきました。
表紙は、今の世の中にあったほうがいいなと思う「ピースなChill」を表現。異なる人種の2人が抱き合い喜んでいるのですが、なにか人の気持ちに届くものがあればいいなと思います。中面(右)は、ちょっと面白いこと、実験的なことをしてみようと思った作品で「暇を持て余すChill」といった感じの作品です。中面(左)は元気。Chillと相反するように思いますが「楽しいChill」といったイメージです。
表紙の作品
中面の作品(右)
中面の作品(左)
ー天候の都合でロケが叶いませんでしたが、海の見える別荘サロン『salon lull』は、まさにChillを体感できるサロンですね。
『cocolo hair』から車で15分のすごい自然の中にあります。いつも来ていただいているお客様をたまには違うシチュエーションでお迎えしたいと思って作りました。海の色が時間ごとに変わっていくので、心が穏やかになっていただけるかなと思います。僕も仕事中に眠くなってしまうぐらいですから(笑)。僕自身、20代の若い時は大阪と京都のサロンで働いており、アクティブで街を求める思考がありました。しかし、30代になって地元の和歌山県御坊市に帰ってきた時、都市部での生活リズムに戻るのが難しくなってしまったのです。しかし、どちらの時間もあっていい。街に出て、いろいろな人と関わりながら、こうした撮影や業界誌の作品づくりをするのも一つの刺激になり、それがあるからChillも成り立つのかなと思います。
salon lull
少し実験的な試みもして クスッとなる作品ができた
ーそれぞれの作品についてポイントを教えてください。
表紙のピンクパープルのヘアに関しては、ほぼスタイリング剤を使っていません。濡れたウィッグをタオルドライし、ネットに入れて洗濯機で脱水をかけてみました。自然乾燥より根元から毛先までの水分が均一になり、根元がちょっと浮いた状態になるのでこなれた感じになります。黒髪ボブは地毛ですが、トップが潰れていたので、シャンプー中に根 元からヘアケアを行い、質感を作りました。中面(右)のロングヘアも地毛です。服を被せて顔まわりだけで見せたら面白いことができるのでは、というアイデアが浮かび、ウェーブを入れてみました。中面(左)のグリーンのヘアは、現場に来てウィッグの黒髪の面積が多いと感じたので、長さをカットして調整しました。そしてグリーンは、モデルさんの国(ブラジル)と和歌山県の山をイメージしています。
ほぼイメージ通りに仕上がりましたが、予想以上に楽しかったです。それぞれ何かクスッとなる要素があるかなと思います。僕は、尖ったカッコいい系の作品を作るのが苦手で、まだコンテストに入賞したことがなかった時は、そういう作品を作らないとダメなのかと思い、コンプレックスを感じていました。しかし、撮影会などで勉強をさせてもらい、表現の幅を知ったことで、多様な表現方法でいろいろな人に伝わる作品を作った方が自分も毎回撮影するのが楽しいことに気づいたのです。その方がやりがいを持ってクリエイションができると感じます。
ー小池さんがクリエイションを始めるきっかけとなったことを教えてください。
僕が17年前、和歌山に帰ってきた当時、北尾 光生さん(vi・a hair(現)Via Lab)と黒崎 一也さん(DIVA hair)がJHAなどで活躍をされていて、「地方からでもこういうことができるんだ」と感銘を受けました。
クリエイションを始めてから、プロのメイクさんやスタイリストさんと一緒に仕事をすることでメイクや服の勉強もでき、サロンワークでは以前にも増して、お客様の顔やスタイルに似合わせた提案ができるようになりました。また、今まで作ったことがない、新しいニュアンスのものができた時にすごく高揚します。そのクリエイションからお客様の前髪を切る時でも、どうやったらフレッシュになるのかな、気分が上がるかなということを考えながらやるようになってきました。まだまだ完全ではないですが、そういうことができるようになれば、いい年の取り方ができている美容師になれたと思えるのではないでしょうか。
小池氏が手がけたクリエイティブ作品
ーサロンスタッフの皆様もクリエイションをされていますか? 若い美容師さんに向けてアドバイスをいただけたら嬉しいです。
僕の他にクリエイションをやるスタッフはいませんが、やりたい人が出てきたら協力をするつもりです。僕も大先輩からセミナー等で教わってきたので、自分の培ったことを伝えるのも一つの役割だと思っています。IBW美容専門学校で年に数回、講師をさせていただいておりますが、その中でクリエイションの楽しさを伝えています。また、賞に入っても入らなくても、撮影ではモデルさんのことを大切に扱い、キレイにしてあげて、また、この人のモデルを務めたいと思ってもらえるような仕事をすることが大切だとも言っています。コンテスト用のスタイルは髪の毛に負担がかかることが多いと思うのですが、ウィッグのピンの打ち方一つでも、痛くないようにとか、スタイリング剤がたくさん付いていたら、シャンプーしてお帰りいただくとか、当たり前のことですが、そういう配慮もできるような美容師を目指してほしいと思います。
COVER LOOK BY
cocolo hair_ Naofumi Koike
HAIR:Naofumi Koike(cocolo hair)
MAKEUP: Yui Yamanaka
PHOTO: Misuzu Otsuka
WARDROBE: Yuumi Ueda
MODEL: Mari / Hiromi Ando / Kanon Hara(mille management inc.)
小池 直史氏
和歌山県御坊市出身。2006年3月、地元御坊市エリアに『cocolo hair』をオープン。2022年8月、長く通ってくださるお客様に地元の自然の美しさを感じながらお過ごしして頂けたらと思い、2店舗目別荘サロン『salon lull』をオープン。地元の自然を体感しクリエイティブ、サロンワークで表現中。JHA 2019 NEWCOMER OF THE YEARファイナリスト、KHA 2017、2018 オフィシャル部門ファイナリスト他、多数受賞。
@koike_naofumi
和歌山県御坊市湯川町財部705-10
https://www.cocolohair.com
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