SDGsに取り組むユーグレナ社

Take ActionJul.28.2023


美容業界でSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む 企業・団体をご紹介するTake Action。
第7回目は、「人と地球を健康にする」という経営理念のもと2005年に設立したユーグレナ社です。 


事業が成長すればするほど、
社会の問題が解決される
企業を目指す

左から
株式会社ユーグレナ
経営戦略部
サステナビリティ推進課
課長 宮澤 郁穂氏 

株式会社ユーグレナ
ヘルスケアカンパニー
サステナブルブランド戦略室
シニアブランドマネージャー 兼 NEcCOブランドマネージャー
木村 直美氏


子どもたちの栄養問題を
解決すべく研究を進め、
辿り着いた “ユーグレナ”

「ユーグレナ」で知られるバイオベンチャー企業のユーグレナ社。その創業のきっかけとなったのは、社長の出雲 充氏が大学時代にバングラデシュを訪れた際に子どもたちの栄養問題を目の当たりにしたことです。何かできることはないかと栄養豊富な食材の研究のために文学部から農学部へ転部、研究を進める中でたどり着いたのが「微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)」でした。

動物と植物の両方の特性を持ち、人間に必要とされる59種類の栄養素を含む万能な素材です。その有用性は知られていたものの、屋外での大量培養の難しさが素材としての普及を阻んでいました。それでも諦めず、何百回と失敗をして、遂に2005年にこれまで誰も成し遂げることのできなかった“ユーグレナの食用屋外大量培養”に世界で初めて成功しました。今では機能性食品や化粧品のほか、バイオ燃料の原料の一部、飼料化の研究やバイオマスプラスチックの開発も進められ、様々な分野での活用が期待されています。 

「人を健康にする」と共に
「地球を健康にする」ために
事業を展開する

2020年に新たに「ユーグレナ・フィロソフィー」として「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、改めてサステナブルな事業の成長を通した、地球や社会への貢献を目指しています。さらに2021年には定款上の事業目的に「持続可能な社会の実現を目指す」ことを明記し、SDGs の17の目標を反映した内容に刷新しました。

2021年にはこれまでの取り組みが認められ、第5回ジャパンSDGsアワードにおいて、極めて顕著な功績があったと認められる企業・団体等に贈られる「SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞」を受賞しています(3参照)。 事業を通したサステナビリティへの貢献としては、「ヘルスケア事業」「バイオ燃料事業」「ソーシャルビジネス」の分野で、様々な取り組みを行っています。

「ヘルスケア事業」では、新しい化粧品ブランド「NEcCO」において、美しさとすこやかさのサステナビリティに徹底的にこだわり、対症療法では実現できない「今日も未来も続く人と地球の健康」への根本的なアプローチを実施しています。(2参照)。

「バイオ燃料事業」では、カーボンニュートラルの実現に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて、ユーグレナ社のバイオ燃料「サステオ」の普及を目指していて、累計供給実績は75件を超えています。2025年までにバイオ燃料の商業生産体制を構築する計画も進めています。

「ソーシャルビジネス」では、創業のきっかけとなったバングラデシュでの活動をもう一歩踏み込んだものとして計画しています。現在は「ユーグレナGENKI プログラム」(1参照)として、ユーグレナ・グループの全商品およびパートナー企業のプログラム対象商品の売上の一部を協賛金に、バングラデシュの子どもたちにユーグレナクッキーを無償配布していますが、これだけでは問題の根本的な解決になりません。事業成長が社会問題解決に直結する持続可能なビジネスモデルをバングラデシュでも導入し、栄養問題解決のスピードアップとスケールアップを目指しています。

企業の成長が
サステナブルな未来につながる
その思いで歩み続ける


そして、その事業活動を支える経営も、同じくサステナビリティの視点が必要です。そのため、社内でも様々な取り組みを行っています。

ユニークなのは、未来を担う世代と一緒にこれからの地球の課題に取り組むべく、18歳以下の「CFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)」を採用していること(4参照)。若い世代ならではの柔軟な発想で様々な提案をしてもらい、社内カルチャー醸成に向けた施策として「ペアレンツ制度」が導入されるなど、目に見える成果も上がっています。

また、未来をつくるという意味で政治に参画することも積極的に応援しており、選挙に立候補する場合、届け出から(当選した場合は)1任期を休職扱いとして復職を認める「立候補休暇制度」や、ボランティア、国際協力活動、博士号やMBAの取得等を理由とした退職については3年以内の復職を認める「チャレンジバック制度」、3つの「ユーグリズム」を体現した仲間を表彰する「ベースト・ユーグリー」(5参照)など、固定概念にとらわれない、新しいチャレンジを応援しています。 ユーグレナ社は「人と地球を健康にする」という創業当初の理念はそのままに、さらに未来へ繋がる取り組みを続けて行きたいと考えています。
※ユーグレナ・グループでは、社員のことを同じ志をもった「仲間」と呼んでいます







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