NUMBER_25 日比谷 美奈子さん/DEWPOINT

VISIONARYNov.28.2018

ファミリーヘアサロン『デューポイント』は、ショッピングセンター内に100店舗を展開する フランチャイズチェーン。中でも今年7月、最新テクノロジーを導入したリモデル実験店舗を 静岡県・浜松市にリニューアルオープンし、注目されている。 株式会社デューアソシエ代表の日比谷 美奈子さんに目指すヘアサロン像を伺った。

株式会社デューアソシエ
デューポイントFC本部代表
日比谷 美奈子

さらなる成長を見据え、リモデル実験店舗にITシステムを導入

創業から20年。『デューポイント』は主婦層を中心に子どもから学生、中高年、シニアまで男女問わず全ての世代をターゲットとする、ファミリーヘアサロンという新業態でFC展開し、ハイクオリティでありながらリーズナブルを実現。独自のファミリー層への集客ノウハウと確かな美容技術を支える教育システムには定評がある。

さらなる成長のため、第一号のリモデル実験店舗『プレ葉ウォーク浜北店』に導入されたのは、完全オンライン型システムの開発によるオートメーション化だ。施術までの待ち客数や施術数、会計済み客数などサロン内で刻々と変化する情報がリアルタイムで表示されるPOSレジ機能(会計・顧客管理)をはじめ、顧客カルテや会員アプリ、ECを連動させ、一括管理ができる。

事前予約の必要がない同店。来店したゲストは、受付に設置された自動受付機でチェックインし、メニューを選択。予約シートを受け取ると画面には現在の待ち人数が表示される。事前にメンバーズアプリをインストールしておけば、手元のスマートフォンで待ち状況を確認できるため、ショッピングセンター内で買い物や食事をして過ごし、時間を有効活用できるのでストレスがない。メリットは他にもある。タブレットで全てのお客様の施術状況が把握できることから効率の良いオペレーションが実現でき、ゲストが施術中に待たされるストレスも解消された。

また、自社ECサイトと連動しているため、カウンセリング時に提案したケア商品は、その場でタブレットから注文し、顧客宅配送を可能にした。購入履歴が残るため、アフターカウンセリングに活かしたり、キャンペーン情報をプッシュ通知で送信することもできる。

「お客様は食品などのお買い物もされて帰るので、特にご高齢の方や乳幼児を抱えるママには負担になります。『荷物が増えるからやめておこう』という機会損失を防ぎ、お客様にとっては便利なサービスとして活用していただきたいと思っています」

施術後、会計も自動精算機でセルフで行なっていただく。「支払」の煩わしさを省くため、メニューのスマホ事前決済も可能にし、利便性を高めている。


受付も会計もゲストがセルフで行う

看板メニューの「うたたねシャンプーTM」も高評価

リモデル実験店舗だけに先行して実験導入している、サービスやアイデアも多く見られる。中でも看板メニューとして力を入れているのは、ミスト付きオートシャンプー『うたたねシャンプーTM』だ。

「実はテクノロジーを導入する上で、お客様の反応が一番不安でした。しかし、実際に顧客にヒアリングをしてみると『気を使わなくていいからラク』、『自宅にも欲しいくらい!』と高評価をいただいています。昼間の時間帯に10〜15分、うたた寝をすると体力が回復されるというエビデンスがあるので、リラクゼーション目的でもご利用いただけたらと思っています。今月からは月額定額制のデイタイム会員をつくり、格安でご利用いただけるシステムを設けます」

また、初めてのサロン利用は不安がつきもの。その不安を解消すべく、リモデル実験店舗に用意されたのが、「グランドメニュー」だ。大判サイズの見やすいメニューは店外にも設置され、全ての世代に合わせたスタイル画像と料金がわかりやすく記載されている。

「着想はファミリーレストランです。店先に置いているのは、メニューを見てから、安心してご利用を検討していただくため。季節毎のトレンドスタイルは自社で発行している小冊子に掲載しています。このグランドメニューをスマホやタブレットと連動させることで、メニューや商品の売れ行き動向を集計し、上位メニューから優先的にトレーニングをしていけば、顧客ニーズに対して確かな技術でお迎えすることができます。年間100万人のお客様のニーズ傾向をつかめることは、FC全体の大きな財産です」


店頭では人気メニューをアプローチ


店外に設置されているグランドメニュー

合理化の目的は、スタッフが心に余裕を持ってもらうため

リニューアル後の反響は良く、既存客も順調に来店し、新規客は増えている状況だ。スタッフの反応も「基本、いい事ずくめ」だという。

同店をリモデル実験店舗に選んだのには理由がある。立地には恵まれていたが、直営店ではなかったため、オーナーの交代や退職者が重なり人材不足に。スタッフの疲弊感が売上不振に現れていた。

「テクノロジーを導入し、合理化、効率化を図った一番の目的は、スタッフが今までよりも心に余裕を持って、お客様と向き合える時間を増やすためです。体力の要る作業労働の負担をなるべく減らし、個々のモチベーションを保ちながら、お客様に充実した時間とサービスを提供する。そのようなサロンを目標としています」

オープニングスタッフの中には、ひどい腰痛で美容師の道を諦めかけていたが、オートシャンプーを採用している同店であれば美容師を続けることができると入社したアシスタントもいる。少子化が進む中で人材不足の解消は急務。テクノロジーの活用は手荒れで悩む美容師やアシスタントの離職問題の解消にもつながると考えている。

「テクノロジーを上手に導入することで、美容師さんも多様な働き方を選択することができます。今回のリモデル実験店舗で一つの成功例を作り、全国にFC店舗を拡げていきたいと思います」

日比谷 美奈子
2015年、株式会社デューアソシエ代表取締役に就任。創業者の父とともに「ファミリーヘアサロン」という当時では珍しい業態をFC展開し、現在100店舗、年間約100万人のお客様をお迎えしている。また、ママ美容師復職支援活動「ママスタ」を推進する、一般社団法人国際総合ビューティスト協会の代表理事としても意欲的に活動中。

デューポイント プレ葉ウォーク浜北店
浜松市浜北区貴布祢1200 プレ葉ウォーク浜北店内
見学受付TEL:0120-119-185
http://www.dewpoint.jp