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未来をつくるキーマンたちへのインタビュー vol.16

ヘアサロンインタビュー
Dec.22.2025

SNIP STYLE 2022年10月号掲載 取材・掲載協力 株式会社コワパリジャポン

SHOWA → HEISEI → REIWA
未来ある美容業界、その先へ!

AFLOAT時代に多くのお客様を魅了して一躍人気美容師となり、2015年、東京・表参道でVioletを設立した前原穂高さんが今回のゲスト。『ASIA BEAUTY EXPO 2022』でも圧巻のステージで高い実力を見せました。教育型サロンとしての在り方や、今後の目標に向かって走り続ける前原さんを、蒲生会長が60年以上の長い経験から得られた含蓄のある言葉で応援します。

僕の美容人生を形として
残せる場所を作りたい

前原穂高

前原 蒲生会長に初めてきちんとご挨拶させていただいたのは、THA(TOKYO HAIRDRESSING AWARDS)の審査員をさせていただいた時です。その時に昭和の美容師について書かれている本(受難と開花と 激動の昭和美容業界史/コワパリジャポン刊)をいただいたのが印象に残っています。

蒲生  そうでしたね。THAの審査ありがとうございました。

前原 僕は業界誌よりも一般誌の仕事が多かったので、どちらかというとクリエイティブは得意ではありませんでした。一般向けの作品は集客サイトのランキングやインスタでどれくらいの人に見てもらえたかが評価になりがちでわかりやすいんです。THAは、クリエイティブ要素の強いJHAと比べると、リアルな消費者目線での作品を主体としながらも、クリエイターとしての価値も感じられるとても貴重なコンテストだと思っています。

蒲生 そう言っていただけると嬉しいですね。美容師とはヘアスタイルを提案するだけでなく、お客様の人間性を含めた感性を表現する仕事でもあります。僕はそれを応援するためにJHAやTHAを立ち上げました。美容師が美容師の力を知ることも大事ですし、まだまだ美容の良さを広げていきたいと思っています。5月に行った『ASIA BEAUTY EXPO』(※以下ABEX)にも同じ意味合いがあります。

前原 『ABEX 2022』のステージに立たせていただき、大きなプレッシャーもありましたが、ステージに臨むための準備段階をスタッフに見せることができて、本当によかったと思っています。Violetを立ち上げて7年になりますが、大きなステージに出させていただいたのはこれまで10回もなく…。特にここ2〜3年はコロナ禍で機会が全くありませんでした…。だから今回ABEXのステージの機会をいただいて、真っ先に思ったのは、やっとうちのスタッフたちにステージを作り上げるまでの全体の流れを見せることができる、やっとステージに立つチャンスを与えてあげられるということでした。AFLOAT時代もステージに立たせていただいたことは何度もありましたが、大勢いる中の1人でしたし。でも今はオーナーとしてスタッフ全員の成長に対しての責任がありますし、そういった意味でもVioletにとって大きな経験になりました!

蒲生 スタッフの方たちはステージの経験をどう言っていましたか?

前原 すごく楽しかったと。2日間徹夜してステージの最終構成をしっかり整え、本番ギリギリまで仕込みにこだわって、全力でやり切りましたから、終わって帰る時は緊張から解放された安堵感と達成感から、テンションが異常に上がっていました(笑)。寝る時間もなく、相当大変だったんですけど、それでも、みんなまたやってみたいと言っていたんです。

蒲生 好きで美容師という仕事をやっていて、だからこそ努力もできるわけで、なにか楽しいことがないと美容がつまらないものになってしまいますからね。

前原 僕もそう思います。母親から「好きこそ物の上手なれ」という言葉をよく言われて育ちました。仕事を楽しんで、好奇心を持ってなんでもチャレンジしていきたいという思いが僕の心の中の根っこにあるんです。独立する前も今も、がんばっていると思ったこともないですし、睡眠時間が2時間ぐらいしかとれない日々が続いても仕事を楽しんできただけ、というのが率直な感想です。

蒲生 素晴らしいですね。これから具体的にチャレンジしたいことはあるのですか?

前原 Violetでは毎年、経営計画書を作り、毎年見直して書き換えているのですが、何年後かに海外に出店したいという目標があります。美容の中心はやはりパリかなと思い、パリに出店したいですね。その次はニューヨークに出せたらいいなと思っています。たとえ失敗してもいいから挑戦してみたいんです。

蒲生 なるほど。日本においても表参道から始まって名古屋、横浜、最近は銀座にも出店されましたよね。店舗が離れていてもよく組織をまとめていらっしゃいますね。

前原 一番離れている名古屋でも1時間40分で行けますし、スタッフをまとめていくのにその距離は障壁にならないです。ただ、コロナに対するお客様の反応が東京と名古屋とではだいぶ違うと感じました。

蒲生 社会情勢からは誰しも逃れられないから仕方ありませんね。それは海外も同じ。近い将来、パリでの活躍も楽しみです。パリはファッションの最先端ですし、パリの美容師が世界をリードした時代もありました。セミナーなどで海外に行くこともあるのですか?

前原 はい、あります。その経験も海外出店を考えるきっかけの1つになりました。世界で活躍したいという思いももちろんありますが、店舗ビジネスだけではなく、海外で得たことを自社の教育に生かしたいんです。Violetは全員正社員で、教育を大事にしているサロンです。先ほど蒲生会長がおっしゃっていたように、ステージの機会をいただいてそれに向かってどう取り組むかも教育の一貫だと思いますし、教育を突き詰めていけばいくほど、そのノウハウを自社だけで抱えているのはもったいないと思ったんです。それをウェブで展開できたらいいなと考えています。

蒲生 オンラインサロンのようなものですか?

前原 その通りです。美容師向けのビジネススクールみたいなものをイメージしていてます。『美容師大学』という名前をつけて現在、準備中です。これまで時間をかけて積み重ねてきたことがちゃんとビジネスになるようにしたいと思っています。言語を変えてアジアにも広げていきたいんです。僕がパリやニューヨークにチャレンジして失敗したとしても、それ自体をオンラインサロンの中で共有したいと思っています。今年で40歳ですが、僕の美容人生を形として残せる場所を作ることに今、注力しています。専門学校の学生時代、『伝』(古里オサム著/株式会社オブ刊)という本を読み、古里さんの美容観が全部詰まっていることに感銘を受けました。『伝』のように、自分が美容師として生きてきた証を、僕の全てをオンラインサロンという場に残したいんです。

蒲生 学生時代からそういう本を読んでいたとは、すごいですね。

前原 新井唯夫さんのアップスタイルの本やFiber zoom井上和英さんのカットの本も読んでいました。読んで実際に自分でウィッグでカットしてみて、次の日に先生に見せて直してもらい、また次の日に見せてOKが出たら次の課題に取り組む、ということをやっていたんです。

蒲生 勉強熱心な学生だったのですね。本を出すくらいの方々は、天才ですよね。

前原 僕もそう思います。蒲生会長は天才的な素養がある人を見抜けるのですか?

蒲生 う〜ん、それはさすがにわからないけれど(笑)、その美容師さんがやりたいことをできる限り応援して、世に出たきっかけを作ったということはあると思います。結局、仕事に対して本気度がないと、どんな天才でも成功しないと思うんです。そういう本気度や美容師としての熱い思いを応援したいんです。

前原 素晴らしいお考えですね。美容師にとってありがたいです。

蒲生 色々な悩みはあると思いますが、ケースバイケースで1つとして同じ事例はありませんから。自分が好きで美容師をやっているという原点に戻り、パリでもどこでも、なんに対しても勇気を持って突き進んでほしいと思います。

前原 勇気が出ました!背中を押していただき、ありがとうございました。

全てはケースバイケース。
1つとして同じ事例はない。
好きで美容師をやっているという原点を大切に

蒲生茂

前原穂高(まえばらほだか)

表参道・銀座・名古屋栄・横浜のViolet代表。宮崎県出身。元アフロートの幹部、デザイニングディレクターとして活躍した後、2015年春に独立し、表参道にVioletオープン。サロンワークの他、雑誌やCMのヘアメイク、ヘアショー、セミナー講師、TV出演、イベントプロデュースなど活動は幅広い。数多くのモデル、タレントからの信頼も厚い。さまざまなコンテストで審査員も務める。

Photo / Kazuya Kagohara

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