SNIP STYLE 2022年11月号掲載 取材・掲載協力 株式会社コワパリジャポン
SHOWA → HEISEI → REIWA
未来ある美容業界、その先へ!
今回のゲストは「はんぺん」の愛称で親しまれ25歳の若さで埼玉県・大宮にREDEALをオープンした中村雄樹さん。高いデザインカラー技術で瞬く間に人気店へと成長。本連載に出演した美容師の中で最年少の中村さんは、蒲生会長から見るとまるで「孫」のよう。将来有望な中村さんが今、疑問に思っていることやスタッフ教育などについて、業界歴60年超の蒲生会長がやさしく助言します。
内面を磨き、オンリーワンを突き詰め、
自分のサロンも唯一無二の存在になりたい
中村雄樹
中村 蒲生会長のことは以前から存じ上げておりますが、美容業界の神様のような雲の上の存在。今日、お会いできるのをとても楽しみにしていました。
蒲生 うれしいですね(笑)。まず美容師になったきっかけから教えてください。
中村 子どもの頃からクセ毛で悩んでいて、高校に入る時に縮毛矯正をかけたんです。そしたらすぐに彼女ができました。すぐフラレてしまいましたが(笑)。その時の美容師さんが髪の毛を通して僕の人生を変えてくれた思いがしました。そこで僕も人の人生を変えられるような美容師になりたい!と思ったんです。
蒲生 素敵なお話しですね。美容学校卒業後は原宿のサロンで働かれていたんですよね。
中村 はい。原宿のサロンに就職してすぐに作品撮りを始めてインスタで発信を続けました。その効果もあり、1年後にはカラーリストとしてデビューできたのですが、集客まではなかなか難しかったんです。そこで「ハイライトはお店でいちばんです!」という謳い文句にしたところ、お客様が急激に増えました。今思うとそんなに上手ではなかったのかもしれませんが、先輩方と自分を差別化することで集客につなげられましたし、技術も向上して「ハイライトといえば中村」というイメージが定着し、美容師歴2年で、カラー指名売上200万円を達成することができました。
蒲生 SNSを駆使しながら新しい形で自己表現ができたのですね。カラーリストデビューの後にスタイリストデビューだったのですか?

中村 はい。カラーリストとして200万円達成の約1年後にスタイリストデビューしました。ロングのハイライトを得意としていたので、ロングのお客様をカットする機会が多く、カットにおいても得意分野で勝負できました。今思うと自分がしたいことをしていたわけではなく、いかにお客様に認めていただくかを逆算して特定の技術に特化したことがよかったのかなと思います。
蒲生 最近は大人世代のお客様も多いと聞いています。
中村 そうなんです。カラー技術がどんどん進化し、ハイライトが上手いだけでは通用しない時代だと思うんです。そこで、ハイライトで白髪をぼかすなどお客様の悩み解決につなげることを打ち出し始めました。こういう打ち出しは美容業界の中でもREDEALは早いほうだったと思います。コロナ禍でテレワークが増えてカラーの自由度が増したことや、白髪があってもハイライトをすれば暗くしなくても若い人と同じようにカラーを楽しめるってことが浸透したので、たくさんのお客様に来ていただいています。また、ここしばらくREDEALではワンレングスが流行っていましたが最近はレイヤー人気が再燃しているので改めて集中して学び、レイヤーカットでも集客できるようになりました。カラーやレイヤーなど得意な分野が増えつつある状態にあります。
蒲生 色々なことを考えて戦略を打ち出しているのですね。25歳の若さで埼玉県の大宮で独立したのにも何か戦略があったのですか?
中村 結婚を考えていた時期で、生活の基盤を地元の埼玉にしようと思ったことと、自分の性格が「船長タイプ」なので、みんなを引っ張って組織を動かしていくほうが自分に向いていると思い、大宮でお店を出すことにしました。東京だとスター美容師にならないと活躍の場を得るのが難しい印象ですが、地方ならお店に信頼があればどの子にも活躍できる場をつくってあげられると思ったんです。オンライン教育の普及によって地域格差が少なくなったことも理由の1つです。
蒲生 スタッフ教育にも力を入れているそうですね。
中村 そうですね。実際に大宮に出店してみて、スタッフの成長速度が早いので僕の狙い通りにできていると感じています。僕が得たものをスタッフに落とし込み、常に新しい景色を見せ続けることが大事だと考えています。独立前は自己実現がすべてでしたが、今はスタッフの自己実現が何より大切です。

蒲生 素晴らしい考えですね。人は1人ひとりみな違うので、違うことを認めて育てていくといいかもしれません。
中村 なるほど。勉強になります。新しい景色という点では、5月の『ASIA BEAUTY EXPO 2022』(※以下ABEX)でヘアショーに出たのは大きな経験になりました。僕はSNSで手元を見せることには慣れていますが、ヘアショーみたいな大きなステージをよく見てきた世代ではないので正解がわからなくて…。少しでも爪痕を残そうと試行錯誤を重ねたのですが、とても楽しむことができました。
蒲生 すごい人数の観客でしたね。
中村 ありがとうございます。挑戦することの大切さを改めて実感し、スタッフも僕自身も成長できたと思います。
蒲生 ABEXは1995年に始まり、今回で9回目。今回も色々な新しい試みができたと思っています。
中村 ABEXもJHA(Japan Hairdressing Awards)も蒲生会長が始められたのですよね!すごいの一言です。
蒲生 僕は美容師さんに場を創出し、みなさんに楽しんでいただくことで美容業界の発展につながればいいなと考えています。中村さんは将来、どのようなビジョンを持っているのですか。
中村 ABEXのようなヘアショーに出させていただいたり、商品開発に携わったりして、一定の目標に到達した思いはあるのですが、自分の内面をもっと磨き、オンリーワンを突き詰め、揺るぎないブランドサロンを築きたいと考えています。「内面を磨く」とは、自分のことだけを考えるのではなく、スタッフやお客様の思いに寄り添い、周りの方が自分と仕事をしてよかったと思える人間になれるよう行動すること。「オンリーワンを突き詰める」とは、ニーズを理解し、時代に合った技術を提供して唯一無二の存在になることです。先ほどのハイライトの話につながりますが、若者にできる技術より、悩みを解決できる大人向けの高度な技術の方が強い、と考えています。
蒲生 なるほど。中村さんは美容師としてすごいチャンスを得ているわけだから、その思いと本気で向き合えば素晴らしい経営者になれると思いますよ。
中村 ありがとうございます。ただ最近、「美容室のホワイト化」というワードが気になっていまして。世の中全体としては必要な方向性だとは思うのですが、美容室の場合はあまりそっちの方向に行きすぎると技術も接客もすべて平均化してしまいそうな気がしています。美容師の価値を上げるにはやはり教育が重要で、誰よりも努力して自分を高めることが大事なのではないかと。そこを怠ると機械に取って変わられるのではないかと…。
蒲生 美容はどんな時代になっても機械化はしないと思いますよ。それに、全員が成功しないというのが世の常。自分を磨いた人が成功するというのは、今も昔も変わりません。中村さんもこれから色々な壁にぶつかることもあると思いますが、がんばって乗り越えてください。
中村 本当に深いお話をありがとうございました。会長の言葉を胸に、がんばります!スタッフが見たことのない景色を開拓し、その経験をスタッフに伝え続けていきます。
全員が成功するわけではないというのが世の常。
自分を磨いた人が成功する
蒲生茂


中村雄樹(なかむらゆうき)
埼玉県大宮のREDEAL、REDEAL ope.代表。通称「はんぺん」。1994年生まれ。2015年に都内有名店に入社し、美容師歴2年で当時業界最速のカラー指名売上200万円を達成。その後全国セミナー講師や書籍制作等を経て、2020年25歳で「REDEAL」をオープン。集客サイトではライトプランで客単価2万円超え、総口コミ数1500件突破。最高指名売上969万円。独立2年で2店舗目となるREDEAL ope.を出店。ABEX最年少出場、1000万プレイヤーを輩出するなど圧倒的な行動力で注目されるZ世代代表オーナー美容師。
Photo / Takuro Miyazato
取材・掲載協力



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