TOP記事一覧未来をつくるキーマンたちへのインタビュー vol.18

未来をつくるキーマンたちへのインタビュー vol.18

ヘアサロンインタビュー
Jan.5.2026

SNIP STYLE 2022年12月号掲載 取材・掲載協力 株式会社コワパリジャポン

SHOWA → HEISEI → REIWA
未来ある美容業界、その先へ!

JHA大賞部門グランプリ、準グランプリ、新人賞、サロンチーム賞を受賞し、2022年度からJHAの審査員となったRougy代表の上原健一さん。全国の美容師さんにとって憧れの存在である上原さんが、サロン運営において課題としていること、発信者として今思うことなどを率直に蒲生会長にぶつけ、蒲生会長から上原さんに幅広い視点からエールを贈りました。

表参道でやるからには発信者であり続けたい。
若い子の「欲」をいかに引き出して
いくかが課題ですね。

上原健一

上原 初めて蒲生会長をお見かけしたのは、だいぶ前になりますがJHAの会場でした。きちんとお話をさせていただいたのはつい2〜3年前。蒲生会長と同じで僕も歴史が好きなので話が盛り上がり、とても楽しかったです。

蒲生  そうでしたね、楽しかったですね。上原さんのようにJHAの大賞、新人賞、サロンチーム賞と各部門を受賞された方は他にいないのではないでしょうか。素晴らしいです。

上原 ありがとうございます。鹿児島から上京したのは、せっかく美容師になるのなら自分が誰よりもいいものをつくってみんなに影響を与える美容師になりたいと思ったからです。それで表参道のサロンに就職したのが第一歩。夢の1つが叶った瞬間でした。

蒲生 今年から審査員ですね。

上原 はい。とても光栄です。ただ、同世代の美容師仲間からは「上原くんがいるところでまた勝負したい」と言われ、僕がつくる作品が好きな人からは「上原さんに審査してもらえるのはうれしい」と言われ…。どちらの意見もあって、とても悩ましいですね。

蒲生 なるほど。JHAも時代に合わせて進化しなければならないと考えていて、現在、模索中のプランもあります。上原さんにはぜひ審査員としてJHAを盛り上げてほしいです。

上原 頑張ります!

蒲生 やはり上原さんの技術や感性に惚れ込み、審査してほしいという方がたくさんいるのですね。

上原 カット技術において、Rougyは美容師からある程度認められているサロンではあるのかなと。どの子であっても色々なことに対応できるように育てている自負はあります。1本、筋が通っているというか、美容師としての「軸」だけはしっかり教え込まないといけないと思っています。美容師から認められる美容師がいいのかどうかはわかりませんが、「軸」を持っているだけでも強みになると思うんです。それだけはみんなに持たせてあげたいんです。

蒲生 美容師さんからの人気は絶大ですよね。上原さんはお客様からも人気があるから、全国から切ってもらいたい方が大勢いらっしゃるとか。

上原 コロナ禍でだいぶ減りましたが、出張のついでに来てくれる方もいます。ですが、うちはカラーが弱いと思っていて。カットマンで生きてきたのでやむを得ない部分もありますが、最近、カラーはワンメイクで仕上げないほうがお客様の来店周期が早くなる気がしているんです。ハイライトを提案する機会を増やしてみたら、いつもより早めに再来店してくれるようになりました。僕のお客様の来店周期は本当に長いんですよ、3カ月に1回とか。お客様は「持ちがいいから大丈夫」って言うんですけど、いやこっちは大丈夫じゃないぞと(笑)。そこを解決するための方法の1つとして、もっとカラー提案に注力していくのも大事なことなのかなと思っています。僕自身もどんどん進化しなければいけないですし、せっかく表参道で美容師をやるなら、発信する側でいたいという思いもあります。最近、よく雑誌で韓国ヘアとか中国ヘアの特集を見ますが、それも悪いとは言いませんが、やっぱり日本発信が大事じゃないかと。

蒲生 日本人は海外からヒントを得ると、それをアレンジしてもっと深いものにするのが上手ですよね。たとえばヴィダル・サスーンが構築したカット技術、ダニエル・ギャルビンが日本にもたらしたカラーの考え方や技術は、日本独自の発展を遂げて進化し、今では多くの美容師さんが色々なメディアで発信しています。美容師さんが発信することは、とても大事ですよね。

上原 今はスマホでどんどん発信できる時代ですしね。でも僕は雑誌もまだまだ重要な位置を占めていると思うんです。

蒲生 その通りです。紙媒体ならではのボリュームは、スマホで表現するのとは違うスケール感がありますから、紙媒体も大切だと思いますよ。

上原 僕もそう思います。若い頃、業界誌に出ることが決まるとドキドキして1週間眠れないくらい考えていました。下手をすると1カ月前から悩んでいましたね。そういう感覚で業界誌に挑んでいる人が少なくなった気がしますが、それくらいドキドキするような雑誌であれば、そういう思いを持てると思うんです。発信するだけなら誰でもできますから。

蒲生 確かに。ただ、今の若い人たちは貪欲な精神をあまり持ってないのかもしれません。

上原 そうですね。うちのスタッフを見ていて、みんないい子ですし、才能もあるのですが、もう少し欲があればわからないことをそのままにしたり、自分の目指すものが特になくて流されたりしなくてすむのかなと。僕はシンプルにいいものを見て刺激を受け、それを真似したり、もっといいものをつくったりして自分の強みを確立してほしいと思うのですが、なかなか…。そこを守ろうとして一生懸命やっているのですが、今まで通りのやり方だと伝えるのが難しくなってきたと感じています。業界誌に興味がない子も増えていますし、その辺の「欲の出し方」をどう伝えればいいのかというのが目下の悩みです。

蒲生 いつの時代にも欲のある人とない人はいますよ。欲のない人でも、何かをきっかけに自分の強みを見つけると、急に心に火がついたりします。

上原 なるほど。本音を言うと、今の若い子は僕らの若い頃よりずっと才能があると思うんです。若い子たちがやりたいことをできる環境をつくって才能をもっと伸ばしてあげたい気持ちはあるのですが、どう引っ張っていけばいいかが難しいですね。もう少し欲を見せて「こういうことをやりたい」と言ってくれれば、そこに導いていけると思うんです。その意味では今年5月の『ASIA BEAUTY EXPO 2022』でのステージはスタッフにとって非常にいい経験になったと思います。久々のステージで僕自身も本当に楽しかったです。うまくいかなかった部分もありますが、それも含めてドキドキ感が味わえるのはリアルだからこその臨場感ですよね。今日はぜひともお聞きしたいと思っていたのですが、蒲生会長はクリエイティブの未来をどうお考えですか?

蒲生 美容師さんにはクリエイティブを忘れてほしくないと思っています。自由に、大胆に発想し、我々はそれをバックアップする。それを忘れたらただの作業員になってしまうと思うんです。お客様に対しても同じで、お客様というキャンバスに対して自分の感性と技術をアウトプットするのが美容師ですから。

上原 確かに。「上原さんに切ってもらったことで人生がすごく変わった」と言ってもらえるととても嬉しいです。

蒲生 そういう職業は他にはないですよね。本当にいい職業だと思います。今後、美容業界がどう発展していくか楽しみです。上原さんにも期待しています。

上原 ありがとうございます。頑張ります。今日は貴重なお話をありがとうございました。

クリエイティブを忘れてほしくない。
自由に、大胆に発想し
我々はそれをバックアップする。

蒲生茂

上原健一(うえはらけんいち)

Rougy代表取締役社長。1971年生まれ。鹿児島県出身。2011年南青山にRougyをオープン。サロンワーク、セミナー講師、雑誌撮影、コンテスト審査員など幅広く活躍中。2006年JHA大賞部門グランプリ。2014年JHAライジングスター最優秀賞。2015年JHA準グランプリ。2021年JHAサロンチーム賞。2022年からJHA審査員。

Photo / Takuro Miyazato

取材・掲載協力

株式会社コワパリジャポン / 挑戦する美容師”を応援する

SNIP STYLE ONLINE SHOPはこちら

今すぐアプリで
会員登録する

ガモウ全店のcetera beauty shopにてご利用いただけます。
既存のカード会員様も、アプリへの切り替えでおトクにお買い物!

Google Play でダウンロードApp Store でダウンロード
希望エリアのセミナー・イベント情報や、
お得なクーポンを配信中!

友だち追加してお得な情報をゲット!