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未来をつくるキーマンたちへのインタビュー vol.26

ヘアサロンインタビュー
Mar.2.2026

SNIP STYLE 2023年8月号掲載 取材・掲載協力 株式会社コワパリジャポン

SHOWA → HEISEI → REIWA
未来ある美容業界、その先へ!

独創的な発想と唯一無二な感性で美容業界に新しい風を吹き込んでいるQUQU代表の浦さやかさん。コンサバ系のヘアで自分を確立しながらも、どこか納得できないジレンマを抱えていた浦さんのターニングポイントとは……。いろいろなことに挑戦し続ける浦さんに、蒲生会長がエールを贈ります。

「安定」は心地よくない。
常に新しいことや楽しいことを大事に考えたい

浦さやか

蒲生  浦さんは長崎出身なのだそうですね。長崎市ですか?

 いえ、島原なんです。

蒲生  島原には何度も行ったことがありますが、水がキレイだし、いいところですね。

 そうなんです。街中の川のどこにでも鯉が泳いでいました。ところで、蒲生会長のことはさまざまなイベントでお見かけしたり、ご挨拶させていただいたりしたことはありますが、今日は対談ということですごく緊張しています。

蒲生 楽しみにしていましたよ。美容師になるきっかけは何だったのですか?

 もともとファッションや美容に興味があり、憧れを抱いていたのですが、美容師という職業が1番現実的に考えやすかったので、長崎市にある美容学校に行くことにしたんです。島原からしてみたら長崎市というだけでも十分都会でしたが、卒業後は迷いなく「東京に行きたい!」と思いましたね。当時は空前の美容師ブーム。楽しくて面白そうだと思ったんです。よくメディアに出ているサロンに合格し、やったー!という気持ちでした。

蒲生 美容界は思った通りでしたか?

 そうですね。忙しくてとにかく仕事に夢中でしたが、面白いと思いました。今の子たちは時間を計画的・効率的に使うことができますが、当時の私は時間をうまく使うことができず、夜遅くまで頑張りすぎたり、ほとんど寝れないことがあったり……。今考えるとダメな時間の使い方をしていましたね。今、うちのスタッフがそうだったら怒ってしまいそうですが、誰もしていません(笑)。

蒲生 それは大変でしたね。その後、FLOWERSさんのオープニングに参加されたのですか?

 はい。スタイリストになって1年弱くらいのときでした。今でこそアシスタントの頃から表舞台に出るチャンスもありますが、当時はそうではありませんでした。私がメディアに出させていただくようになったのは、FLOWERSに入ってからが中心です。設立当初はスタッフが少なかったこともあり、結構チャンスをいただけました。今では考えられないかもしれませんが、その頃はそれまでの流れでコンサバ系や赤文字系の雑誌にたくさん出させていただいていたんです。OLさん向けのヘアを中心に提案し、それが売上の大きな軸にもなっていましたので、雑誌の撮影は自分を伸ばしていくための大事なツールでした。当時はまだ業界誌には出ていなかったんです。

蒲生 今では浦さんの個性的な世界観はとても有名です。

 ありがとうございます。でも、最初、業界誌で表現することはとても難しかったですね。自分の根底にある好きなものを表現したいのに力加減がわからなかったり、変なことをやりすぎたり、中途半端になってしまったり。頭の中はエッジィでも手はコンサバな動きになってしまうこともあって、ジレンマを感じることが多かったです。つくりたいものと完成したものの温度差や自分の実力不足を感じてとてももどかしく、バランスが悪いと感じる時期が長く続きました。

蒲生 煮えきらない、モヤモヤしているという感覚でしょうか?

 そうですね。FLOWERS時代はずっとそうだったと思います。いっそのこと、デザイン強めの方向性に振り切ってみたい、そのきっかけがほしいと思っていたときに、FLOWERSの別ブランドとしてotopeを出すことになったんです。面白いことをやってみたいけれどそういう土俵に自分はいない、デザイン強めのヘアをつくるときにどこか説得力がない、というのをなんとかできると思いました。そこでナチュラルな中に個性をプラスしたスタイルを打ち出したんです。多くの方に自分を知っていただくきっかけになったと思います。自分自身のファッションも随分変わりました。コンサバなヘアを提案していたときはもっと落ち着いた外見だったんですよ。お客様層や提案するヘアとファッションはリンクしますから。蒲生会長は今の私のファッションを見て、うわぁ……って思いませんか(笑)?

蒲生 今までにないタイプだとは思いますが、僕は何事にも驚きません(笑)。

 すごいです!私はたとえばヘアショーのときなども足が震えてしまうほど緊張しやすいんです。自分に自信がないからなんでしょうね。本当は対談もあまり得意ではないんです……。

蒲生 そんな風には見えませんよ。そもそも浦さんのように感性が鋭い方ほど内向的な方が多い気がします。

 たしかに。大勢での飲み会も得意ではないですね。30代以降、健康管理に気をつけるようになったことも影響しています。ジムに通ったり、苦手な野菜もなるべく食べるようにしているんです。

蒲生 野菜嫌いは一緒ですね。僕もなるべく摂るようにしていますが…。ちなみにLECO代表の内田聡一郎さんと「テンサイズ」というユニットを組んで活動もされていましたよね。

 はい。ふだんの仕事とは違う、クリエイティブな部分で化学反応を楽しめるような、半分は自己満足に近いような……。ずっと美容師をやってきてお互いにまだ出していないエネルギーを掛け合わせられる場というイメージではじめたところ、すごく面白かったんです。なんでも1人でやりがちだったので、「テンサイズ」は自分にはない発見があり、面白いと思いました。

蒲生 その後、内田さんとコラボしてQUQUをオープンされたのですね。

 はい。コラボによって新しいエッセンスが入ってきて、お店に層の厚さが出てきた感じがしていますし、相乗効果もあります。LECOには人を引っ張る力やチームワーク、言葉の力があります。私はこだわりが強すぎて思い切って人に任せきれない部分がありますが、LECOのチームワークを学び、サポートもしていただいています。逆にQUQUの思い切りのいいデザインがLECOに良い影響を与えている部分もあって、バランスが取れていると感じています。

蒲生 なるほど。美容室は個々の個性が集まった集団ですから、個性を出したくなる人をどうやってまとめていくかが鍵であり、葛藤でもあると思うんです。みんなが従順に教育を受けすぎても良くないみたいな部分もありますからね。昔は師匠と弟子の関係性が強かったですが、今はもっと考え方を工夫して、自分の思うようにやるのがいいと思います。

 そうですよね。「楽しい」ことを大事に考えているほうがうまくいく気がしています。楽しくないと辞めてしまいますし、私自身もつまらないですから。私は「安定」が心地よくないタイプですし、できないことができるようになる過程が好きなので、今、着付を習っているんです。日本髪に興味が湧き、和の要素を取り入れた作品をつくることも増えました。また以前から『平家物語』が好きだったこともあって2か月くらい前から琵琶を習いはじめて、ハマっています!全部、美容のムードをつくる意味で関係がありますし、真剣にやりたいんです。

蒲生 日本髪や着物を融合させたヘアも楽しみですね。いずれにしても自分のやりたいことをやりながらどう生きていくかが大事です。

 私もそう思います。背中を押してくださり、ありがとうございました。

過去の事例にとらわれず、
自分の思うような道に進んでほしい

蒲生茂

浦さやか(うらさやか)

QUQU代表。1979年9月11日生まれ、長崎県出身。長崎県美容専門学校卒業。都内1店舗を経て、2005年にFLOWERSの設立に参画し、ディレクターに就任。2015年にFLOWERSのセカンドブランドotopeを立ち上げ、代表に就任。2020年4月にLECO内田聡一郎さんとともにQUQUを立ち上げ、代表に就任。独特の感性を活かした斬新なデザインを得意とし、サロンワークを中心に、業界誌、一般誌の撮影やヘアショー、商品開発など多方面で活躍中。

Photo / Takuro Miyazato

取材・掲載協力

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