東京ヘアドレッシングアワーズ2022 リアルクリエイション部門 グランプリ 大野 紘一氏インタビュー

GAMO CONTESTMar.20.2023

クリエイションをする人、撮る側の人も
増えるよう、影響力のある存在になれたら

東京ヘアドレッシングアワーズ 2022 リアルクリエイション部門 グランプリ
大野 紘一氏 インタビュー

niko hair
大野 紘一氏

『ニコ ヘアー』代表。1977年生まれ、高知県出身。高知理容美容専門学校卒。2009年に高知県・高知市に『ラブーン』をオープン、2018年『ニコ ヘアー』にリブランディングする。全国各地で撮影会やセミナーを開催。
@laboonboss

Tokyo Hairdressing Awards 2022 リアルクリエイション部門 フォトグランプリ作品


——リアルクリエイション部門のグランプリ受賞おめでとうございます!コンセプトを教えてください

コンセプトを決めてから撮るということはあまりないですね。僕の場合、作ってみたいヘアがあって、それをどのようにモデルさんに似合せるかということに興味がある。一つのウィッグを使い、モデルを変えて複数の作品を作るということも結構やっています。このモデルさんだったらどうしようと悩み、考えるのが楽しいし、僕は純粋に作品を作ることが好きなんですよね。なので、モデルさんのことはすごくよく見ます。この作品のモデルさんは、撮影に来ていた美容学生なのですが、彼女のもみあげの形やラインなどを見た時に「地毛にカラーをして、もみあげはこんな風に…」とイメージがすぐに湧いたのです。体の線が細く、メンズっぽさも出せるモデルさんだったので、彼女じゃなければ生まれなかったデザインだと思います。

——THAや審査員を意識して撮りましたか?

撮影する時点では意識していません。一番多く撮っていた時期は年間70作品。今はフォトグラファーとして他の方の作品を撮ることも多いので昨年は2、3作品でしたが、撮りためた作品の中から毎年6月末に、どのコンテストに出すかを考えるのです。それぞれの “らしさ”というのは大事なので、この作品はTHAらしいと思って選びました。でも、まさかグランプリをいただけるとは思わなかったので、とても嬉しかったです。

——クリエイションを始めたのはいつからですか?そのきっかけも教えてください。

きっかけを与えてくれたのは、THAの審査員である鳥羽 直泰さんです。7、8年前、当店の氏川と食事をご一緒させていただく機会があり、クリエイションの魅力を教えていただきました。また、同時期に高知へセミナーでいらした『favorite garden』の斎藤 隆志さんとの出会いも大きかったです。そこから毎日のようにお客さんを呼んでモデルになってもらい、クリエイション作品を撮り始めたのです。最初はめちゃめちゃ下手でしたよ。笑えるぐらい。それと、カメラマンを頼むとスケジュール合わせが大変だし、予算もかかるので、カメラも独学でマスターして自分で撮るようになりました。周りにクリエイションをやっている仲間が全くいなかったので、ガモウさんと取引を始めたのもクリエイションを学びたかったというのが理由でした。とにかくクリエイションが見たくて、大阪でも東京でも行くという感じでしたね。

THA 2022エントリー作品 カメラマン 井関 雅也



——クリエイションを続けられていて、良い結果をもたらしていると感じることはありますか?

“美容師としての価値”が一番表現しやすいですね。サロンワークの売り上げとなるとライバルは多いですし、地域的に不利ということもあります。でも、クリエイションは、高知の小さな街で美容師をやっていても全国に名前が伝わります。転勤で高知に来られたお客様に当店を選んでいただけることも多いですし、既存のお客様も私や氏川がこういった活動をしていることは知っているので「コンテストで賞を獲った人に切ってもらえている」と誇りに思っていただけているようです。技術的なことで言えば、サロンワークで瞬時に似合わせができるようになり、物の見方が変わったので、お客様に還元できているのではないでしょうか。それと、リクルートでは、僕たちのクリエイション作品を見て入社を希望してくれる学生さんがほとんどなのですが、意欲的で優秀な人材ばかりなのでメリットだと感じています。

あとは、JHAの会場に行くと皆、友達なんですよ。飲み会がめっちゃ楽しい!分かり合える仲間が全国にいるのはとても励みになります。

THA 2022エントリー作品 カメラマン 大野 紘一


——今後の目標を教えてください。

THAは今年も挑戦します!グランプリ連覇ができたらすごくないですか? KHAも受賞歴が1回だけなので頑張りたいですし、JHAは大賞部門を目指したい。ウィッグ作りとかは上手い人がたくさんいるので、僕は「そうきたか!」と思っていただけるように、閃きで人とは違う作品を作りたいですね。あとは、影響力のある存在になれたらと思います。作品を通じて、クリエイションをやる美容師が増えてくれたら嬉しいし、最近、カメラのセミナーもやっているので、作る側だけでなくて撮る側も増えたら面白くなっていくのではないでしょうか。でも、業界をこうしたいとかではなく、自分たちが楽しめたらいいなという感覚なんです。パーマが得意な人とかカットが得意な人とか、いろいろな分野で注目される美容師さんがいますが、僕はクリエイションで注目してもらえたら嬉しい。でも、気を抜いたらすぐに忘れられてしまう世界だと思うので、頑張り続けていきたいと思います。

THA 2022エントリー作品 カメラマン 井関 雅也


——これからクリエイションを始めてみたい、コンテストに出してみたいと思っている美容師さんにメッセージをお願いします!

僕は、クリエイションが好き過ぎて、やめたいと思ったことなんて一度もなくて、どうしたら続けられるかを毎日考えていたぐらいなんだけど、美容師だったら、クリエイションは自分の世界が広がるし、絶対に楽しいはずなんですよ。でも、なんでも同じですが、いきなり上手くなることはないので、まずは「好きになる」ことが一番大事かなと思います。

niko hair
高知県高知市農人町5-35
@niko_hair_kochi

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