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GAMO NEWS No.126 COVER LOOK interview_TAKUYA SAWAI

Making Cover Look
Sep.24.2026

GAMO NEWS NUMBER 126_2026年10月号

GAMO NEWS No.126のカバー&ヴィジュアルは、東京と名古屋、2つのエリアで美容室の他、アパレルやネイルを展開している『JURK』代表・沢井 卓也氏が担当。テーマやモデルよりも先にフォトグラファーを選んだという沢井氏の作品に込めた思いや、ファッションとヘアの融合、さらに今後の目標までお聞きしました。

モデルの素材を生かし、「かわいい」を足していく。
美容師は天職と語る沢井さんの感性が炸裂し、独特な世界観が生まれました。
何にこだわり、何を削ぎ落としたのか――。

洗練さの中に素朴さをひとさじ
モデルの良さを最大限に生かす

テーマを決め、それに沿ったモデルやフォトグラファーを選ぶのではなく、まずフォトグラファーを決めました。今回のフォトグラファーの木村 和平さんとはひょんなことで出会ったのですが、もともと彼の写真が好きで参考にしていたので、今回、表紙のお話をいただいてすぐに「木村さんに撮ってほしい」と思ったんです。大抵の撮影には何かしらの縛りがあり、なかなか自由な創作が難しいのですが、今回は縛りが少なかったので、木村さんをはじめ信頼するメンバーを集めて「大人たちで遊ぼう」と。次にモデルを探したのですが、とても素敵なモデルを見つけ、「この子のいい表情を撮りたい」とキャスティングしました。

裏表紙の作品

中国や韓国のインフルエンサーのインスタのような面白い感じとか、遊び心がある雰囲気、洗練されているのにどこかいなたい※1風にしました。ポージングやスタイリング、メイクなどはトリッキーな要素を入れつつ、ポイントを絞ってモデル自体がしっかり引き立つようにしています。カットで言えば前髪の切り込みだけを目立たせたり、メイクはほとんどせずに何かくっつけたりして、やりすぎにならないよう気をつけました。テイストやおしゃれさにとらわれず、モデルの生き生きとした表情を大事にし、僕たちはそこにかわいさを足すのみ。それを木村さんが、フィルムで少し「陰」ぎみに撮ってより洗練されたものに昇華してくれました。

※1 田舎っぽい、素朴で味わいがある ※2 モデルと共に出場する技術コンテスト

表紙の作品は切り込んだ前髪のウィッグを使い、顔に花びらをつけて遊び心を表現しました。中ページの作品は全頭ウィッグをかぶり、どこかジャストにハマっていない違和感を表現。あえてウィッグっぽさを生かしています。淡いターコイズグリーンを選んだのは、これをモノクロで撮るとホワイトに見え、より洗練された雰囲気が演出できると考えたからです。裏表紙の作品はジャケットがGUCCI、ボトムがDris Van Noten、トップスがsister janeなのですが、いなたい女の子がファッショナブルな女性になろうと適当に服を合わせたらそれなりにキマッた、というイメージでつくりました。全体的にはシンプルな日常のようで着飾っているというコンセプトです。最近は面白みのある作品が少ないと感じていて、今回は「学生がやるような撮影を大人がやったらどうなるんだろう?」という思いも込めています。足せる人にしか足せない、素材を最大限に生かして素敵にする、それが僕のプレゼンテーションになると思いました。

僕が日頃から外部の仕事をしている中で出合い、少しずつ集めた衣装をベースにファッションの構想を練り、それをスタッフに伝えて組み合わせを考えてもらいました。いろいろなテイストの物を使いながらスポーティにしてみるなど、キメすぎていないほうがいいなと。裏表紙のGUCCIも、パッと見ただけではGUCCIとわからないのが逆にいいと思いました。ファッションは僕にとっていつも意識していることの1つであり、今回、3ルック全てとてもかわいく、満足いく仕上がりになったと実感しています。

スタッフからもお客様からも
「かわいい」と言われる作品をつくりたい

美容学校卒業後、名古屋で美容師のキャリアをスタートさせたのですが、25歳で幹部になった頃、スタッフから信頼される人になりたい、みんなから憧れられるようなかわいい作品をつくれる人になりたい、そう思ってクリエイションを始めました。20代はいろいろな人の影響を受けましたが、マネをしても上手くできず、納得できる作品はつくれませんでした。それでもサロンスタイル部門で賞をいただいたことはあるのですが、クリエイションのど真ん中をいくJHAなどのコンテストではなかなか結果が出なかった思い出が…数多くの立ちコン※2に出場し、そこではたくさんの賞をいただきましたが、フォトコンでは結果がすぐに出ませんでした。

スタッフから信頼されたいという理由でクリエイションを始めたので、スタッフがかわいいと思うような撮影をしたいですね。また、僕自身もドキドキしたいですし、かわいいと思う瞬間に毎回立ち会いたいんです。髪がとてもきれいに動いているとか、卓越した技術が垣間見れるとか、そういう部分はサロンワークを含め常日頃から念頭に置いていますが、それをわざわざ写真で撮る必要はないのかなと。それらの技術を駆使した結果、どうかわいくなったのかを見せることが大事です。かわいくするためには、できることもあえてしないほうがいい場合もあります。今回のモデルで言えば、変に髪の主張が強すぎないほうが素敵なのではないかと思い、そういう作品にしました。

僕は全国の美容師さんたち、とりわけクリエイションに挑戦している方々にとって、「少し新しいことに挑戦している人」という存在でありたいと思っています。今年で40歳になりますが、ちょうど僕くらいの世代を境に価値観も少しずつ変わってきていると感じています。だからこそ、自分より若い世代の美容師さんたちに今回の作品が何か少しでも刺激になれば嬉しいです。これからも新しい表現に挑戦しながら、美容業界を少しでも前向きに動かしていけるような作品をつくり続けていきたいと思っています。

僕の姿を見て「自分もクリエイションをやってみたい」と憧れてくれたらうれしいですね。
 でも、その前に、まずお客様をしっかり担当できる人になってほしいです。僕はお客様に響かない撮影はしたくなくて、今回の作品もきっとお客様もかわいいと言ってくれるに違いない、そう思いながらつくりました。インスタに投稿したときにみんながかわいいと言ってくれる、そのフィルターを強く持っているのかもしれません。そのラインから外れてしまうと、今いるファン(お客様)の人たちが「あれ?」と思ってしまいます。その意識を大切にクリエイションに臨んでほしいです。

僕は美容業界以外の人と美容業界を繋げられるタイプなので、例えばファッション業界と美容業界を繋いで新しいクリエイションの形を模索していきたいです。他の人より感覚的に早く何かを掴むことには自信があるので、このスピード感を生かして、みんなが「やられた…!」と思うような作品をつくりたいです。よく「トレンドを追いかけるな」と聞きますが、別に追いかけてもいいと思うんです。追いかけるのは大変だから追うな、という話でもありますが、それならいっそ、トレンドをつくればいいのではないかと。「この人をマネしたい」と思われることがトレンドの始まり。そう思われる人であり続け、「今」を超えていけるよう、これからも頑張っていきたいです。

沢井 卓也氏

1986年、愛知県出身。中日美容専門学校卒業後、名古屋の有名サロンを経て2019年、名古屋にJURKをオープン。2022年1月には東京店をオープン。名古屋店、東京店ともにアパレルやネイル、コスメを展開する複合施設で、美容業界の新形態としても注目を集める。

https://www.instagram.com/jurk.official/?hl=ja

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